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山本義隆「世界の見方の転換」書評 近代科学が開いた「無限成長」への道|好書好日
世界の見方の転換 [著]山本義隆 経済学を専門とする評者が、なぜ近代科学の道を開いたコペルニクスやケ... 世界の見方の転換 [著]山本義隆 経済学を専門とする評者が、なぜ近代科学の道を開いたコペルニクスやケプラーらを扱った本書を取り上げるのか。2001年の9・11(米国同時多発テロ)や11年の3・11による東京電力福島第一原発事故に象徴されるように、21世紀は近代システム自体が綻(ほころ)びを見せていると評者は考え、近代成立の原点を理解しない限り、将来を思索できないと思ったからである。 F・ブローデルの提唱した「長い16世紀」(1450〜1640年)には、ルネサンス、宗教改革、大航海、17世紀科学革命など、数々の歴史的大事件が起こっている。しかし、近代の幕開けに際して、これらの関連づけが評者にはいま一つ不明だったが、本書を読んでそれらの関連性が明確に理解できた。 キリスト教とアリストテレス自然学で強固に武装された中世の観念を打破するには、近代科学の誕生が不可欠だった。「ルネサンスのパラドックス
2014/06/12 リンク