3月20日に開業する「阪神なんば線」の九条駅(大阪市西区)で、昭和42年に設置されながら放置されてきた“開かずの出入り口”が開業を機に42年ぶりに日の目をみる。接続する大阪市営地下鉄中央線の九条駅では、阪神側につながる改札口が44年ぶりに復活。2つの“長き眠り”は、紆余(うよ)曲折を経た新線事業の歴史を物語る。 「入社当時、担当部署は本社のすみにひっそりとあるだけで、この事業はもうないと思っていた」。45年入社の阪神電気鉄道の坂井信也社長は、なんば線事業をそう振り返った。 新入社員が社長となるまで以上の時を経て、42年目にデビューするのは、阪神なんば線・九条駅の東出入り口。NTT西日本所有のビル1階にある。 昭和42年、阪神電気鉄道が単独事業として西九条-九条間の延伸事業に着手した際、地下駅の九条駅のほぼ真上で、建設中だった同ビルに出入り口の場所を確保。階段と壁面などを整備したという。 だ
えちぜん鉄道三国芦原線と福井鉄道福武線の相互乗り入れ構想について西川・福井県知事は、27日の県会一般質問で「先行的に実施する際の課題について、関係者による協議の場を持ち、できるだけ早く事業化のめどを立てられるよう積極的に進めていく」と説明。三国芦原線のLRT(次世代型路面電車システム)化がすべて完了してから実行するのではなく、運行区間の延長を含め、実現可能なメニューから進めていく考えを示した。 野田富久議員(県民連合)が、今後の見通しをただしたのに答えた。 知事は、相互乗り入れ構想の検討状況を「三国芦原線のLRT化、軽量化の検討の中で、必要な整備内容や安全確保の方法、運行形態、ダイヤ・運賃の設定などについて、福井市や両事業者と協議してきた」と報告。東村新一市長に18日提出された市都市交通戦略の中に同構想が盛り込まれたことや、福武線存続に向けた国の財政支援が24日に決まったことも追い風に
◇3時間台、ぎりぎり確保 JR北海道輸送課の小林幸徳さん(35)は通勤列車を札幌駅で途中下車しホームで乗降客を数えるのが日課だ。札幌駅は現在担当する函館線のほか千歳線、学園都市線から列車が入り込み、白鳥系(函館-八戸)を除く道内すべての特急が発着する。「どの列車のダイヤを変えても最後に影響が返って来る」。実感したのは道東方面を担当した07年10月のダイヤ改正だ。 特急スーパーおおぞら(札幌-釧路)を増便しようと、特急とかち(札幌-帯広)1往復を釧路へ延長し衣替えした。だが従来の利用客に配慮し他のおおぞらより十勝管内の停車駅が二つ多く、時間もかかる。97年の導入以来、スーパーおおぞらは札幌-釧路間を3時間台で結ぶのが売りだ。単線区間で行き違う列車を信号待ちにし、なんとか4時間以内に収めた。 おおぞらは南千歳-札幌間は千歳線を走るが、そのスジを引いた同僚の苦闘も陰にあった。釧路-南千歳間のダイ
新たに導入された「ハイモ295」の活躍を願い、運転士に花束を手渡す高橋和夫理事長(左から2人目)=本巣市根尾樽見、樽見鉄道樽見駅 3月1日から営業運転を開始する第3セクター樽見鉄道(本社本巣市)の新車両「ハイモ295」の試乗会が27日開かれ、沿線自治体の関係者ら約25人が参加した。 購入したのは、昨年3月末に廃線となった三木鉄道(兵庫県)の「ミキ300」。短命だった同車両を、老朽化した車両の代わりとして約6000万円で購入した。旧車両にはない対面式のボックスシートが設けられ、座席数も44人から53人に増える。 試乗会は、大垣駅から樽見駅の区間で行われ、藤原勉本巣市長らが乗車。田中良以社長が「旧車両より快適性が向上しており、観光客の利用増にもつながれば」と述べ、新車両の特徴などを紹介した。また、終点の樽見駅ではNPO法人「樽見鉄道を守る会」の高橋和夫理事長が運転士に花束を手渡し、新車両の
鉄道の旅なら断然、北海道-。JTB(東京)が初めて行った鉄道旅行に関する全国調査で、北海道がスイスを抑えてトップとなった。車窓に映える雄大な自然景観に加え、世界的な景気低迷に伴う旅行者の国内志向の強まりが人気を押し上げたとみられる。 調査は一月三十日から九日にかけてインターネットで行い、十-八十歳代の男女二千百九十九人から回答を得た。 「鉄道で行ってみたいところ」(自由回答)では、北海道が三百七十七票と、スイス(百十二票)、東北(八十票)、九州(五十八票)、カナダ(二十三票)を大きく引き離した。 北海道を選んだ理由としては「広々とした風景を車窓から眺めてみたい」「荒涼とした大地に鉄路が伸びる景色が見られる」という意見のほか、「(カシオペアなどの)寝台列車を使って行ける」という声も目立った。 また、鉄道の旅については93%が「好き」と回答。その理由として「車窓からの風景が楽しめる」(40%)
トップ > 三重 > 2月28日の記事一覧 > 記事 【三重】 近鉄脱線事故「安全管理、大丈夫か」 不安げに見つめる住民 2009年2月28日 夜遅くまで続く脱線現場の復旧作業=津市の近鉄東青山駅付近で 津市白山町の近鉄大阪線東青山駅付近で27日早朝、発生した名張発伊勢中川行き普通電車の脱線事故。現場では利用客や住民が線路から大きく外れて壊れた車両を不安そうに見つめた。 住民らは「乗客らに大きなけががなかったのは奇跡的」と胸をなでおろす一方、原因が近鉄側の人的ミスである可能性が高まっていることに「安全管理は大丈夫か」と疑問視する声も上がった。 東青山駅の近くに住む無職庄山正一さん(72)は「孫が通勤に使っている電車なのでとても不安です。大惨事にならなくてほっとしました」と話した。 現場近くの旧総谷トンネルでは1971(昭和46)年、近鉄の電車同士が正面衝突し、死者25人、負
近鉄大阪線東青山駅(津市白山町)の脱線事故で、同線は復旧作業を終え、28日の始発から平常運転に戻った。事故は保線作業で線路上に設置した装置を作業後に外し忘れたのが原因とされ、国土交通省運輸安全委員会は同日も現地で調査する。
肥薩線を走る寝台特急「はやぶさ」。人吉市の鉄道愛好家、福井弘さん(79)が1963年に撮影した貴重な写真がある。はやぶさは当時、西鹿児島駅まで鹿児島線を走っていた。しかし、このとき、鹿児島線が土砂崩れで通行できなくなり、緊急措置として肥薩線を走ったのだ。はやぶさは、まもなく半世紀の歴史を閉じるが、3月1日と7日に肥薩線を含む熊本‐人吉間を特別運行する。46年ぶりに訪れる貴重なシャッターチャンスを福井さんは心待ちしている。■前回撮影福井さん 「素晴らしいプレゼント」 福井さんが写真を撮ったのは1963年5月31日。人吉市の映画館に勤務中、友人から電話が入った。「鹿児島県の薩摩大川‐西方間が土砂崩れで通れなくなった。特急が肥薩線を迂回(うかい)運転しているぞ」と、教えてくれた。映画館を抜け出し、約2時間かけて人吉市の大畑駅近くまで駆け付けた。 しばらく待っていると列車が来た。先頭は蒸気機関車の
■「約束の時間に間に合うか」 近鉄東青山駅付近(津市白山町)で27日早朝起きた普通電車の脱線事故で、ふだん大阪線を利用している乗客は、終日影響を受け、バスによる代行輸送に頼った。近鉄によると、上下線約250本の電車が運転を取り消し、約3万2千人に影響が出たという。 この事故で不通になったのは青山町駅~伊勢中川駅間。伊賀神戸駅など関係する各駅には、運休と代行輸送を告げる張り紙が出されたが、運休を知らずに駅に来たサラリーマンや学生も多く、張り紙を見て驚いた様子。 男性会社員からは「どうしよう。バスに乗っても、待ち合わせの時間に間に合うかどうかわからない」と困惑の声がもれていた。 脱線のため、この日は名阪ノンストップ特急の全面運休や、特急を近鉄難波~名張間、近鉄名古屋~津間で折り返し運転するなどの影響も出た。脱線現場では夕方から本格的な復旧作業が始まったが、近鉄秘書広報部は「なんとか27日じゅう
JR北海道は26日未明、青函トンネルのJR津軽海峡線吉岡海底駅(福島町)付近で、平成27年度の開業を目指す北海道新幹線(新函館-新青森間)のレール敷設工事を報道関係者に公開した。 在来線が運行を終えた午前1時ごろ、作業員約30人が新幹線専用のロングレール(長さ約200メートル、重さ約12トン)を小型クレーンでつり上げて在来線専用レール脇に運び、ボルトで固定した。 JR北海道によると、新函館-新青森間約149キロのうち、約82キロで1線を増設して幅を広げ共用の3線にする。中島尚俊社長は「限られた時間での作業だが、安全第一で全力を挙げて努力したい」と話した。 前日の25日には新設区間の新函館-木古内間で最長の渡島当別トンネル(8080メートル)の掘削作業も公開された。
東京-名古屋をわずか40分で結ぶ予定のリニア中央新幹線。その途中駅の設置をめぐって今、山梨県が熱い。「各県1駅」が有力視されるなか、今年に入って4地域の綱引きが急加速。「支線を」との声まで出ている。予定ルート上にある他県(神奈川、長野、岐阜)にはまだ、そこまでの盛り上がりはない。なぜ、山梨だけ?【沢田勇】 その理由は山梨リニア実験線にある。財団法人「鉄道総合技術研究所」とJR東海が運営し、97年に大月市-都留市(18.4キロ)で走行実験を始めた。元自民党副総裁の故金丸信氏が誘致したと言われている。県リニア交通課は「素通りさせるために実験線を誘致したのではない」と断言する。「リニア交通課」なる部署があるのも、全国で山梨県だけだ。 県は鉄道総研に技術開発費134億円を無利子で貸し付け、実験線工事のための残土捨て場まで用意した。総額200億円もの県税を投じており、見返りとして駅の設置は当然という
脱線した近鉄の普通列車。運転席のガラスが割れている=27日午前8時36分、津市白山町上ノ村、斉藤佑介撮影 27日午前5時35分ごろ、津市白山町の近鉄大阪線東青山駅付近で、名張発伊勢中川行きの始発の普通列車(2両編成)が線路脇の鉄柱に衝突し、脱線した。近鉄や三重県警によると、小型の保守作業用車が走る側線と本線とを切り替えるポイント部で不具合が発生。列車が側線に入り込み、軌道から大きくはみ出た先頭の車両が側線脇の鉄柱に衝突した。運転席のガラスが割れたが、乗客9人と乗員2人にけがはなく、東青山駅まで歩いたという。 衝突により、車両が2両とも側線の右側に約1メートルずれて完全に脱線、右側に大きく傾いた状態で止まった。 近鉄によると、27日未明に現場付近では架線の保守作業のため、ポイントを側線の方に切り替えており、作業終了後に戻さなかった可能性がある。 この事故で、大阪線は伊勢中川―青山町間
2010年度の東北新幹線新青森駅開業に伴うIGRいわて銀河鉄道の運行システム整備費負担問題で、IGRに出資する岩手県は26日、総事業の約45%をJR貨物が負担する見通しであることを明らかにした。 県によると、本年度から3カ年で整備するシステムの総事業費は16億9000万円。負担割合は列車と貨物の走行実績に基づいて決める方式となる見込みで、最終的には55%程度をIGR、残りをJR貨物が負担する方向で国などと調整が進んでいるという。 一連の問題では、システム整備を並行在来線のIGRに全額負担させるやり方に県が抗議し、2007年度以降、国やJR貨物と交渉が続いていた。政府・与党が昨年12月、国土交通省の外郭団体を通じてJR貨物に支払われる貨物調整金の対象を設備投資にも拡大したのを受け、負担割合が焦点になっていた。 県地域振興部の平野直交通担当課長は、負担割合の問題解決に向け「大きな前進だ」
富士山5合目までの鉄道敷設構想を打ち出している富士五湖観光連盟(堀内光一郎会長)は26日、富士吉田市のハイランドリゾートホテル&スパで、登山鉄道を導入しているスイスのマッターホルン・ゴッタルド鉄道の担当者と実現に向けた意見交換会を開いた。 関係者10人が出席した。同社の担当者は「マッターホルンの観光客の大半は冬に訪れる。富士山で登山鉄道が実現すれば冬季の観光客増加が期待できるだろう」とメリットを強調。また、「歯車とレールの凹凸をかみ合わせて登るアプト式より、一般の鉄道と同じ方式を採用した方がコスト面でかからないのではないか」とアドバイスした。 意見交換会後、堀内会長は「登山鉄道は富士山だけでなく日本の観光のためになる。焦らずに一歩一歩進んでいきたい」と話していた。
JR東日本長野支社(長野市)は、飯山線と大糸線の赤いラッセル車の運行を今季限りで廃止する。国鉄時代から四半世紀余り、豪雪地の列車運行を支え、住民の通勤・通学の足を確保し、県内の冬の風物詩として親しまれてきた赤いラッセル車の引退に、地元の人や鉄道ファンは別れを惜しんでいる。3月7日には、飯山駅(飯山市)で「さよなら展示」が行われる。 赤いラッセル車は、ディーゼル機関車「DD16」の前後に除雪車を連結し、雪をかき分けて進む仕組み。同支社や鉄道博物館(さいたま市)によると、1972年以降全国で計4台製造され、80年に飯山線に2台、83年ごろに大糸線に1台配備された。もう1台は富山県にあり、ローカル線向けの除雪車として鉄道ファンに人気が高いという。 飯山線の2台は引退を控え、篠ノ井駅(長野市)に近いJR貨物の車両基地に、大糸線の1台は松本駅(松本市)の車両センターにある。同支社によると、雪の少
樽見鉄道(岐阜・本巣)は3月1日、新型車両「ハイモ295-617」の運行を開始する。同車両は2008年3月に営業を終了した三木鉄道から譲渡されたディーゼルカーで、三木鉄道在籍時は「ミキ300-105」と呼ばれたという。車体の長さは18m級で定員は116名(57座席)。最高速度は時速95kmとのこと。 樽見鉄道「ハイモ295-617」 室内はセミクロスシート 同車両は当分の間は三木鉄道時代と同じ塗装で運行する予定。車内の座席配置は三木鉄道時代のままセミクロスシートとなっている。ただし社紋や車両番号、正面の行き先方向幕は樽見鉄道の仕様に変更されたとのこと。「車内のデジタル式運賃表は三木鉄道時代に設置されたものでは表示できる駅数が足りないため、樽見鉄道の516号と同じものに交換しました。運賃箱と整理券発行機も樽見鉄道で使用しているものに交換しています」(同社)。 同社は「ハイモ295-617」の
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く