伊勢崎市の華蔵寺公園遊園地で36年間展示されていたC61形蒸気機関車が営業運転を再開するため、19日、さいたま市の大宮総合車両センターへ搬出された。来春、再び蒸気をあげるC61に、元運転士らも搬出現場に駆け付け、思いをはせた。 搬出作業は19日朝から始まった。真っ黒な車体は運転室とつながったボイラーや炭水車などに分けられ、クレーンでそろりそろりとつり上げられ、トレーラーの荷台に載せられた。JR東日本の社員ら20〜30人が作業にあたった。 遊園地の顔だったC61が運び出されるのを、ファンや親子連れが遊園地沿いの歩道から金網越しに見守った。 旧国鉄の運転士だった伊藤数雄さん(75)=前橋市元総社町=も、カメラを手に駆け付けた。 伊藤さんによれば、1957年春、中学生の修学旅行のために臨時運転となったC61を、水戸から上野まで走らせた。他の機関車に比べ、C61は軽快でなめらかに走ったとい