三洋電機は21日、リチウムイオンなど自動車用電池事業の戦略として、国内外を含め供給先を特定メーカーに絞らない“全方位販売”を展開する方針を明らかにした。兵庫県加西市に建設中の電池工場で、家庭用のコンセントで充電するプラグインハイブリッド車(PHV)向け高性能リチウムイオン電池の生産も開始。2020年に世界トップのシェア40%を目指す。 親会社となる予定のパナソニックは、HV用電池事業でトヨタ自動車と提携しているが、広範な販路を維持し、相乗効果を生み出す。本間充副社長が、東京都内で開いた事業説明会で述べた。 すべての自動車メーカーを顧客とする狙いについて、本間副社長は「販売量を稼いでコストを下げる」と説明。複数のメーカーを相手に事業を拡大することで、「パナソニックを補うことができる」とも付け加えた。 計画では、HV用リチウムイオン電池は徳島工場(徳島県松茂町)で今年末に量産化を開