夏の甲子園が佳境を迎えている。 今年で100回目を数える夏の風物詩は、酷暑の中で連日好ゲームを見せてくれている。プロ注目の選手たちをはじめとした高校球児の一生懸命な姿は、見ているこちらの気持ちも熱くさせてくれる。 【写真】日本記録超えの50メートル走タイムを伝える新聞紙面 その一方で、毎年この時期、高校野球で報じられる“ある数字”を見て心を痛めている人たちもいる。 それが全国の陸上競技関係者の面々だ。 「50m5秒7の俊足」 「俊足巧打の1番打者で、50mは5秒8――」 甲子園の結果を報じる新聞やテレビのニュースでは、今年もこんな言葉が躍っている。 野球における選手の走力の高さを示すのに、読者が身近にイメージしやすい50mの記録というのはわかりやすい指標なのだろう。誰もが学生時代に体力テストで測定経験があるし、記録のインパクトも伝わりやすい。 だが、実はこれらのタイム、ちょっと眉唾ものの記
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