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ブックマーク / blog.tokumaru.org (17)

  • bcryptの72文字制限をSHA-512ハッシュで回避する方式の注意点

    宅ふぁいる便から平文パスワードが漏洩した件を受けて、あらためてパスワードの安全な保存方法が関心を集めています。現在のパスワード保存のベストプラクティスは、パスワード保存に特化したハッシュ関数(ソルトやストレッチングも用いる)であるbcryptやArgon2などを用いることです。PHPの場合は、PHP5.5以降で使用できるpassword_hash関数が非常に便利ですし、他の言語やアプリケーションフレームワークでも、それぞれ用意されているパスワード保護の機能を使うことはパスワード保護の第一選択肢となります。 なかでもbcryptは、PHPのpassword_hash関数のデフォルトアルゴリズムである他、他の言語でも安全なハッシュ保存機能として広く利用されていますが、パスワードが最大72文字で切り詰められるという実装上の特性があり、その点が気になる人もいるようです(この制限はDoS脆弱性回避が

    bcryptの72文字制限をSHA-512ハッシュで回避する方式の注意点
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    Chisei 2019/02/28
  • CookieのDomain属性は *指定しない* が一番安全

    たまに誤解があるようですが、Cookieを設定する場合のDomain属性は *設定しない* のがもっとも安全です。以下、例示により説明します。 # このエントリは、はてなダイアリーの過去のエントリからの転載です

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    Chisei 2016/07/06
  • Column SQL Truncation脆弱性にご用心

    前回のブログ記事「CMS四天王のバリデーション状況を調査したところ意外な結果になった」にて、JoomlaとMovableTypeは長大なログイン名を登録することにより、ログイン名の重複が起こり得ることを指摘したところ、facebookの私のウォールにて、Column SQL Truncation脆弱性の話題になりました。Column SQL Truncationは、2008年にWordPressの脆弱性として報告されたことがあります(参照、参照)。 稿では、簡単なログイン機能のSQL呼び出し例を用いてColumn SQL Truncationを説明したいと思います。 認証用テーブル定義の説明 認証に用いる会員テーブルを下記とします。ご覧のように、ログイン名を示す列 username には一意制約がありません。(追記)一意制約はふつうあるだろと思われるでしょうが、CMS四天王の中で一意制約

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    Chisei 2015/06/13
  • CMS四天王のバリデーション状況を調査したところ意外な結果になった

    バリデーションでSQLインジェクション攻撃をブロックしないCMSが多い ログインIDにおける典型的なSQLインジェクション攻撃として、'OR 1=1# をバリデーションがブロックするかどうかを確認しました。ログインIDとして許容される文字を見る限り、WordPress、Joomla、Drupalはブロックしそうですが、結果は下記の通りです。 WordPress: ブロックしない Joomla: ブロックする Drupal: ブロックしない MovableType: ブロックしない ということで、意外なことに、バリデーションでSQLインジェクション攻撃を止めるのはJoomlaのみという結果でした。 ログインIDにヌルバイトや改行が使えるCMSがある テストをしていてもっともびっくりしたことの一つがこれです。JoomlaとMovableTypeはヌルバイトや改行など制御文字がログインIDとして

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    Chisei 2015/06/10
  • GHOST脆弱性を用いてPHPをクラッシュできることを確認した

    GHOST脆弱性について、コード実行の影響を受けるソフトウェアとしてEximが知られていますが、PHPにもgethostbynameという関数があり、libcのgethostbyname関数をパラメータ未チェックのまま呼んでいます。そこで、PHPのgethostbynameを用いることでPHPをクラッシュできる場合があるのではないかと考えました。 試行錯誤的に調べた結果、以下のスクリプトでPHPをクラッシュできることを確認しています。CentOS6(32bit/64bitとも)、Ubuntu12.04LTS(32bit/64bitとも)のパッケージとして導入したPHPにて確認しましたが、phpallで確認した限りPHP 4.0.2以降のすべてのバージョンのPHPで再現するようです。なぜかPHP 4.0.0と4.0.1では再現しませんでした。 <?php gethostbyname(str_

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    Chisei 2015/02/08
  • SQLインジェクション対策もれの責任を開発会社に問う判決

    ポイントは下記の通りです。 X社(原告)はセキュリティ対策について特に指示はしていなかった 損害賠償について個別契約に定める契約金額の範囲内とする損害賠償責任制限があった 当初システムはカード決済を外部委託し直接カード情報を扱っていなかった X社が「カード会社毎の決済金額を知りたい」とY社に依頼をして、その結果カード情報をいったんDBに保存する仕様となった(2010年1月29日) X社からの問い合わせに対してY社は、カード情報を保持しない方式に変更することが可能で、そのほうが安全となり、費用は20万円程度である旨を伝えた(2010年9月27日)が、その後X社は改良の指示をしなかった 以下の脆弱性その他が認められた システム管理機能のIDとパスワードが admin/password であった 個人情報が記載されたお問い合わせログファイルの閲覧が可能(ディレクトリリスティングと意図しないファイ

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    Chisei 2015/01/22
  • 『例えば、PHPを避ける』以降PHPはどれだけ安全になったか

    この記事はPHPアドベントカレンダー2014の22日目の記事です 。 2002年3月に公開されたIPAの人気コンテンツ「セキュアプログラミング講座」が2007年6月に大幅に更新されました。そして、その一節がPHPerたちを激しく刺激することになります。 (1) プログラミング言語の選択 1) 例えば、PHPを避ける 短時日で素早くサイトを立ち上げることのみに着目するのであれば、PHPは悪い処理系ではない。しかし、これまで多くの脆弱性を生んできた経緯があり、改善が進んでいるとはいえまだ十分堅固とは言えない。 セキュアプログラミング講座(アーカイブ)より引用 「PHPを避ける」とまで言われてしまったわけで、当然ながらネット界隈では炎上を起こし、現在はもう少しマイルドな表現に変わっています(参照)。 稿では、当時のPHPの状況を振り返る手段として、この後PHPセキュリティ機能がどのように変化

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    Chisei 2014/12/22
  • 正規表現によるバリデーションでは ^ と $ ではなく \A と \z を使おう

    正規表現によるバリデーション等で、完全一致を示す目的で ^ と $ を用いる方法が一般的ですが、正しくは \A と \z を用いる必要があります。Rubyの場合 ^ と $ を使って完全一致のバリデーションを行うと脆弱性が入りやすいワナとなります。PerlPHPの場合は、Ruby程ではありませんが不具合が生じるので \A と \z を使うようにしましょう。 はじめに 大垣さんのブログエントリ「PHPer向け、Ruby/Railsの落とし穴」には、Rubyの落とし穴として、完全一致検索の指定として、正規表現の ^ と $ を指定する例が、Ruby on Rails Security Guideからの引用として紹介されています。以下の正規表現は、XSS対策として、httpスキームあるいはhttpsスキームのURLのみを許可する正規表現のつもりです。 /^https?:\/\/[^\n]+$/

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    Chisei 2014/03/04
  • XSSとSQLインジェクションの両方が可能なRFC5322適合のメールアドレス

    メールアドレスの「ルール」に関する話題が盛り上がっていますね。 「メールアドレスのルール」系まとめがそろって間違ってるのでご注意を 「メールアドレスのルール」なんて使ってはいけない3つの理由 これらのエントリに異論があるわけでありません。メールアドレスに関するルールというとRFC5322などがあるものの、現実の運用では簡易的な仕様を用いている場合が大半である…という事情は、私も以前ブログに書きました。、 稿では、「空前のメールアドレスのルールブーム(?)」に便乗する形で、RFC5322に準拠したメールアドレスで、XSSやSQLインジェクションの攻撃ができることを紹介します。と言っても、SQLインジェクションについては、過去に書きましたので、稿では、RFC5322バリッドなメールアドレスでSQLインジェクションとXSSの両方ができるメールアドレスを紹介します。 まず、攻撃対象として、以下

    XSSとSQLインジェクションの両方が可能なRFC5322適合のメールアドレス
  • GitHubに大規模な不正ログイン試行 | 徳丸浩の日記

    GitHubのブログおよび国内の報道によると、GitHubに対して大規模な不正ログインが試みられたようです。 GitHubは米国時間の2013年11月19日、ブルートフォース攻撃を受けたことを明らかにした。攻撃の時期や被害を受けたアカウント数は公にしていないが、今回の攻撃を踏まえ、より強固なパスワードや二要素認証などを利用するようユーザーに呼び掛けている。 GitHubにブルートフォース攻撃、一部のパスワードが破られるより引用 私もGitHubアカウントがありますのでSecurity Historyページを確認したところ、不正ログインの試行が確認されました。IPアドレスは、ベネズエラ、タイ、ブラジルのものです。 GitHubアカウントをお持ちの方は、念のためSecurity Historyを確認することを推奨します。 今回の不正ログインの特徴は以下のようなものです。 少数の「弱いパスワード

    GitHubに大規模な不正ログイン試行 | 徳丸浩の日記
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    Chisei 2013/11/22
    確認したら2回ほどアクセスされていた。
  • セキュリティ情報:PHP5.4.8、PHP5.3.18以前にhashdos脆弱性

    チェック用スクリプト hashdosの状態を確認するためのスクリプトを作成してみましたので、Webサイトのチェックにご活用下さい。 このスクリプトを任意のファイル名(PHPスクリプトとして実行できる拡張子)でチェック対象Webサーバーに保存して下さい。Webブラウザを用いて、このスクリプトを実行すると、結果が表示されます。JavaScriptを有効にして下さい。チェック終了後はスクリプトを削除して下さい。 <?php if (@$_GET['mode'] === 'check') { header('Content-Type: text/plain'); echo (int)count($_POST); exit; } $max_input_vars = ini_get('max_input_vars'); $postnumber = (int)$max_input_vars + 10;

    セキュリティ情報:PHP5.4.8、PHP5.3.18以前にhashdos脆弱性
  • Tポイントツールバーを導入するとSSL通信の履歴までもが盗聴可能になる

    twitterなどでTポイントツールバーの利用規約が話題になっています。このエントリでは、Tポイントツールバーを実際に導入して気づいた点を報告します。結論として、当該ツールバーを導入すると、利用者のアクセス履歴(SSL含む)が平文で送信され、盗聴可能な状態になります。 追記(2012/08/10 20:10) たくさんの方に読んでいただき、ありがとうございます。一部に誤解があるようですが、ツールバーが送信している内容はURLだけで、Cookieやレスポンスまでも送信しているわけではありません。URLを送信するだけでも、以下に示す危険性があるということです。 追記終わり 追記(2012/08/13 23:50) ポイントツールバーにバージョンアップがあり、WEB閲覧履歴の送信がSSL通信に変更されました。従って、WEB閲覧履歴が盗聴可能な状況は回避されました。日22:50頃確認しました。

    Tポイントツールバーを導入するとSSL通信の履歴までもが盗聴可能になる
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    Chisei 2012/08/13
    読んだ。とても分かりやすかった。
  • COOKPADの「伏せ字にせず入力」ボタンは素晴らしい

    @tokuhiromから教えてもらったのですが、COOKPADのスマートフォン向けWebサイトのログインページには、パスワードを「伏せ字にせず入力」するボタンがついているのですね。 さっそく見てみましょう。まずはログイン画面です。パスワード欄の下側に、「伏せ字にせず入力」ボタンが見えます。 「元に戻す」ボタンを押すと、伏せ字に戻ります。 僕はこれを知って興奮しました。なぜなら、拙著「体系的に学ぶ 安全なWebアプリケーションの作り方」には以下のように書いたからです(P337~P338)。 パスワード入力欄のマスク表示は、現在の常識的なガイドラインですが、実は筆者自身は疑問を持っています。パスワード入力欄をマスク表示にすると、記号や大文字・小文字交じりの安全なパスワードを入力しにくくなるので、利用者は簡単な(危険な)パスワードを好むようになり、かえって安全性を阻害するリスクの方が大きいのでは

    COOKPADの「伏せ字にせず入力」ボタンは素晴らしい
    Chisei
    Chisei 2012/06/27
    追記も読んだ。
  • PHPの組み込み関数で例外を発生させる方法

    このエントリではPHPの組み込み関数でエラー時に例外を発生させる方法を紹介します。デフォルト状態では、PHPの組み込み関数の大半はエラー時に例外を発生させません。 前のエントリで、PHPのheader関数は戻り値を返さず、エラー時に例外も発生させないことを紹介しました。これは酷い仕様だと思うのですが、どうすればエラーハンドリングできるかを考えてみました。 header関数の場合、エラー(警告)そのものは出ているので、以下の二つの方法が候補として考えられます。 error_get_last関数で直近のエラーを取得してエラー処理する set_error_handlerで定義したエラーハンドラ関数でエラー処理する どちらもモダンな書き方とはほど遠い感じです。 前者は、BASICのon error resume nextを連想させますし、直近のエラーがどの箇所で起こったかは簡単には識別できないので

    Chisei
    Chisei 2012/04/06
    『E_WARNINGレベルのエラーは捕捉するべきだと思います。』
  • PHP5.4.0でheader関数の脆弱性が修正された

    PHPのheader関数にはHTTPヘッダインジェクション脆弱性がありましたが、PHP5.4.0で修正されていることを確認しましたので報告します。 PHPのheader関数はHTTPレスポンスヘッダを送信するための関数です。元々header関数には改行文字のチェックが入っていなかったので、HTTPヘッダインジェクション脆弱性が入りやすかったのですが、PHP4.4.2 および 5.1.2の修正として、「この関数は一度に複数のヘッダを送信できないようになりました。 これは、ヘッダインジェクション攻撃への対策です。」と、改行文字が入っている場合、レスポンスヘッダを送信しないようになりました(header関数のマニュアル参照)。 しかし、このチェックはラインフィード(0x0A)しかチェックしておらず、キャリッジリターン(0x0D)のみを使ったHTTPヘッダインジェクション攻撃が可能な状態でした。こ

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    Chisei 2012/04/06
    読んだ
  • PHP5.3.7のcrypt関数に致命的な脆弱性(Bug #55439)

    PHP5.3.7のcrypt関数には致命的な脆弱性があります。最悪のケースでは、任意のパスワードでログインできてしまうという事態が発生します。該当する利用者は、至急、後述する回避策を実施することを推奨します。 概要 PHPのcrypt関数は、ソルト付きハッシュ値を簡単に求めることができます(公式リファレンス)。crypt関数のハッシュアルゴリズムとしてMD5を指定した場合、ソルトのみが出力され、ハッシュ値が空になります。これは、crypt関数の結果がソルトのみに依存し、パスワードには影響されないことを意味し、crypt関数を認証に用いている場合、任意のパスワードでログインに成功する可能性があります。 影響を受けるアプリケーション crypt関数を用い、ハッシュアルゴリズムとしてMD5を指定しているアプリケーション。 環境にも依存しますが、デフォルトがMD5の場合もあります。筆者のテスト環境

    Chisei
    Chisei 2011/08/23
    まじかー
  • PDOにおける一応の安全宣言と残る問題点

    8月18日にPHP5.3.7がリリースされました。このリリースにより、PDOのSQLインジェクションの問題が一応解決されたと判断しましたので、ここに「一応の安全宣言」を表明するとともに、残る問題について報告します。 PDOの問題とは何か 以前、ぼくがPDOを採用しなかったわけ(Shift_JISによるSQLインジェクション)にて報告したように、PHP5.3.5以前のPDOにはDB接続時に文字エンコーディングを指定する機能がないため、文字列リテラルのエスケープの際に文字エンコーディングをLatin1を仮定してしまうという問題がありました。この状態ですと、DBにShift_JISで接続している際に、SQLインジェクション脆弱性が混入しました。 ※ 実は、先のエントリの「追記(2010/07/01 22:20)」に紹介した方法で文字エンコーディングを指定できるのですが、ほとんど知られていないのと

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