日本の郊外には、タダ同然の住宅地が大量にある。どんな共通点があるのか。「限界分譲地」を取材するブロガーの吉川祐介さんは「千葉県北東部の場合、車移動を前提にしているため、ガードレールや縁石のない道路が多い。危険な通学路が放置され、子育てにはリスクが高い。だからどんなに安くても住みたがる人はいない」という――。 クルマがなければ生きていけない 筆者が住む千葉県には多くの限界分譲地がある。宅地造成されても手つかずのままになっている分譲地のことだ。都心へは車で1時間という立地であるが、売れずに放置されている。その原因について、本稿では子育てという切り口から見ていきたい。 一般的に、不動産の価格を決める上で重要な判断基準となるものが、最寄り駅、あるいは商業地域・施設からの所要時間である。 しかし、それは主に公共交通機関による移動で生活が成り立つ都市部における判断基準である。地方都市や、限界分譲地を多
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