「こんなことで歴史に名前を残したくなかったなあ」 「シン・ゴジラ」を観てからというもの、うっかりしているとつい、平泉成のモノマネであのセリフを口にしている私である。 本作の元ネタのひとつとして、終戦秘話を描いた「日本のいちばん長い日」(岡本喜八監督、1967年)があげられている以上、それも無理からぬことではないか。 「シン・ゴジラ」で平泉は、数奇なめぐりあわせから首相臨時代行となり、日本の危機に対処することになる。この経緯がまた、鈴木貫太郎が首相となった経緯とよく似ている。鈴木も日本の敗色の濃くなるなか、1945年4月に首相となった。77歳という高齢であること、また軍人は政治にかかわるべきでないとの信念から本人は固辞したが、昭和天皇の信頼も厚いことから、戦争終結の任務にあたることを期待されて重臣らが推薦したといわれる。ちなみに鈴木は首相就任時、満開の桜が散っていくのを見ながら、ローマが滅び
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