2017年前半、脆弱性を突いた二つの大きなサイバー攻撃が立て続けに日本を襲った。一つは5月12日に世界的に発生したランサムウエア「WannaCry(ワナクライ)」、もう一つは3月10日から日本の企業や団体での被害報告が公表ベースで12件となったJavaのWebアプリケーションフレームワーク「Apache Struts2」だ。 3月10日、東京都と住宅金融支援機構(以下、機構)、日本貿易振興機構(JETRO)がStruts2脆弱性を悪用したサイバー攻撃の被害を最初に公表した。このうち、東京都と機構からクレジットカード払いサイトの運営を委託されていたのが、決済代行事業者大手のGMOペイメントゲートウェイ(以下、GMO-PG)である。