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ブックマーク / blog.tatsuru.com (337)

  • 『難しさ』とは何か? - 内田樹の研究室

    『転換期を生きるきみたちへ』の読者である都内の公立中学の先生から晶文社の安藤さんのところにこんな手紙が来たそうです。 考えさせられる内容でしたので、ご紹介します。 「安藤さまが担当された『転換期を生きるきみたちへ』を購入して、拝読しました。どの文章も大変素晴らしく、大人にとっても勉強になる内容でした。(…) そこで早速、校の図書館にも購入しました。しかしながら、借りる生徒がいません。これでは宝の持ち腐れだと思ったので、生徒会長、生徒会役員、学級委員の三名の男子生徒(全員二年生)に順番に読んでもらいました。彼ら全員の感想は共通しており、『難しすぎる』というものでした。彼らは決して勉強ができない生徒ではありません。成績は上位の生徒たちです。その生徒たちが『難しすぎる』と言っているのです。内田先生はまえがきの中で『理解できなくても、共感できなくても、別に僕はいいです』と書かれていますが、それで

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    D-S-C-H 2017/01/15
  • 能楽と武道 - 内田樹の研究室

    鎌田東二先生の肝いりで上智大学で行われた国際シンポジウム「世阿弥とスタニスラフスキー」で、「世阿弥の心身変容技法と武道のかかわりについて」という演題での発表を求められた。 そのときのテープ起こしが届いたので、若干加筆して採録しておく。「いつもの話」なので新味はないけれど、「こういう話」をする人が私の他にいないので、しつこく語るのである。 アカデミックな発表が続きましたけれども、僕の発表は全然アカデミックなものではありません。自分自身の経験に基づいて、中世日人の身体観とコスモロジーに関してお話をしたいと思います。 私は合気道という武道を今年で41年続けております。大学を退職した後、神戸に1階が道場、2階が自宅という凱風館という建物をつくりまして、そこで自分も稽古し、門人にも教授もしています。能楽は今から20年前に稽古を始めました。なぜ能楽の稽古を始めたのかというところからお話ししたいと思い

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    D-S-C-H 2017/01/14
  • ル・モンドの記事から - 内田樹の研究室

    「ルモンド」1月6日は慰安婦問題について短いニュースを報じた。 海外ではこの問題は通常はこういう語り口で報じられているのである。 「慰安婦」で日政府はソウルの駐韓大使を召還。 日は釜山領事館前への帝国軍の性奴隷(des esclaves sexuelles de l’armée impériale)を記憶する像の設置に抗議する意向である。 日は1月6日金曜日に釜山の領事館前に12月に日帝国軍の性奴隷(いわゆる「慰安婦」)を記憶する像が設置されたことに抗議して大使を一時的に召還すると発表した。 この問題は日韓関係に長年にわたって毒してきた。韓国人たちの多数はこれを1910年から45年にかけての植民地支配時代に日によって犯された権力濫用と暴力のシンボルと見なしているからである。 歴史家たちの多くは最大で20万人の女性たち(多くは韓国人、その他に中国人、インドネシア人,その他のアジア諸

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    D-S-C-H 2017/01/08
  • 2016年の十大ニュース - 内田樹の研究室

    今年の10大ニュース。 大晦日になったので、恒例の今年の10大ニュースを思い出しつつ書き出す。 (1) 二歳年上の兄・内田徹が8月11日に癌で死んだ。去年の暮れ12月1日に母が逝き、これで近親者が二年続けていなくなった。父も母も兄も亡くなって、かつての「内田家」の構成メンバーで生き残っているのは私一人になった。下丸子のあの小さな家でのさまざまなささやかな出来事を記憶しているのがもう自分ひとりしかおらず、「こんなことがあったよね」という記憶の確認を求めることができる相手がこの世にもういない。 私が死んだら、あの家にかかわる記憶は全部消えてしまう。家族が死ぬというのは、そういうことなのだということが骨身にしみた。 兄は5月に鶴岡の宗傳寺で母の納骨を済ませるときまでは気を張っていたけれど、納骨が終わって肩の荷がおりたのか、病勢が一気に進んだ。7月末パリでの多田先生の講習会に出発する前に関空から電

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    D-S-C-H 2016/12/31
  • 司馬遼太郎についての連載最終回 - 内田樹の研究室

    産経新聞に1年間に4回寄稿した「司馬遼太郎」についてのエッセイ。最終回は「司馬遼太郎と国民国家」 日はいつから「こんな国」になってしまったのか。 誰もがこの定型的な慨嘆句を口にする。リベラルも極右も、グローバリストもレイシストも、その政治的立場の違いにもかかわらず、「日の劣化」という現実評価については同じ言葉づかいをする。 この吐き捨てるような現実嫌悪の言を制して、「少し前にもっとひどい時代もあったじゃないか。あれに比べたら今の方がまだずっとましだよ」と言ってくれる人は周りにもう見当たらない。司馬遼太郎がいなくなったというのは「そういうこと」なのだと思う。 司馬遼太郎は「国民作家」だった。 国民作家とは、国民国家を終の棲家と思い定めて、そこを動かぬ人のことである。 国民国家は石や滝のような自然物ではない。歴史の流れの中で形成された暫定的な制度である。歴史的条件が変われば変容し、時には消

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    D-S-C-H 2016/12/26
  • 世阿弥の身体論 - 内田樹の研究室

    先週の日曜に上智大学で「世阿弥とスタニスラフスキー」というテーマのシンポジウムがあった。そこで「能楽と武道」というお題を頂いて短い発表をした。中身は2年前にある能楽専門誌に寄稿した「世阿弥の身体論」とだいたい同じ。 シンポジウムに来られなかった方のためにオリジナルを公開しておく。 文献的根拠のぜんぜんないまったくの私のスペキュレーションであるので、これを「定説」と勘違いして、人前で話したりすると大恥をかくことになるのでご注意されたい。 世阿弥の身体論 平安末期から室町時代にかけて能楽と武芸と鎌倉仏教が完成した。 それらは日列島でその時期に起きたパラダイムシフトの相異なる三つ相であるという仮説を私にはしばらく前から取り憑かれている。そういうときには「同じ話」をあちこちで角度を変え、切り口を変えながら繰り返すことになる。今回は能楽の専門誌から「世阿弥の身体論」というお題を頂いたことを奇貨とし

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    D-S-C-H 2016/12/24
  • 天皇の「おことば」について - 内田樹の研究室

    ある通信社から天皇陛下の「おことば」についてのコメントを求められた。一般紙面には「おことば」の要旨だけしか公開されないので、紙面と整合しないところはカットされた。 そこを戻して、すこし加筆したものをここに掲げておく。 今回の陛下のお言葉はかなり「読みで」のあるものだったと思います。 表面的には、ただこの一年間の出来事を羅列したように見えますが、一つ一つの扱いかたや措辞に細やかな気遣いが感じられました。 経時的な理由から最初に置かれた「フィリピン訪問」には分量的には最も多くの字数が割かれていました。 フィリピンでの戦闘については、かつて大岡昇平は『レイテ戦記』で「あの戦争でいちばん苦んだのは日人でもアメリカ人でもなく、現地のフィリピン人だ」と書いたことがありましたが、「先の大戦で命を落とした多くのフィリピン人、日人の犠牲の上に」とあえて「フィリピン人」を先に置いた陛下の気遣いには大岡の思

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    D-S-C-H 2016/12/23
  • 『困難な成熟』韓国語版序文 - 内田樹の研究室

    「困難な成熟」韓国語版序文 みなさん、こんにちは。内田樹です。 『困難な成熟』韓国語版お買い上げありがとうございます。これで韓国語に翻訳された僕のは何冊になるのでしょうか。10冊以上にはなっていると思います。多くの韓国の方々が僕のを読んで下さっていることに改めて感謝致します。 いつも申し上げていることですけれど、日韓の密接な連携と相互理解はこれからの東アジアで、最重要の外交的課題だと僕は思っています。でも、残念ながら、日国内では、僕のような考えは少数意見にとどまっています。政治家たちも官僚もジャーナリストたちも、日韓連携が死活的に緊急であるという考え方には特段の興味を示しれくれません。韓国でも、事情はそれほど変わらないのではないかと思います。 でも、僕はあまり悲観的ではありません。政治の水準での日韓連携が進んでいなくても、日韓両国の市民たちの間の草の根の繋がりは確実に深化していること

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    D-S-C-H 2016/12/15
  • 『赤旗』インタビューロングヴァージョン - 内田樹の研究室

    『赤旗』の12月4日号にインタビューが載った。 記事には書き切れなかったこともあったので、以下にロング・ヴァージョンを掲げておく。 ―トランプが勝つと予想していましたか。 まさか。けっこういいところまでゆくだろうと思っていましたけれど、僅差でヒラリーが勝つと思っていました。実際、200万もヒラリーの得票の方が多かったわけですから「アメリカ人はヒラリーを選ぶ」という予測は間違ってはいなかったわけです。選挙制度のせいで、得票数の少ない方が大統領になってしまった。僕はヒラリーが別に好きじゃないけど、トランプは何をしでかすかわからないから怖いです。現段階ではアメリカの国際的な威信が地に落ちるだろうということしかわからない。 ―トランプ勝利の背景に何があったのか。日共産党は、第回大会決議案で、アメリカ社会はグローバル資主義のもとで格差と貧困が広がり、深刻な行き詰まりと矛盾に直面しており、トラン

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    D-S-C-H 2016/12/07
  • なぜ安倍政権は勝ち続けるのか? - 内田樹の研究室

    「なぜ安倍政権はこれほど勝ち続けるのか?」 その理由はとりあえず周知されていない。誰でも知っている理由なら、こんな特集は組まれない。 ふつう政権の支持率が高いのは(政権発足時の「ご祝儀」を除くと)善政の恩沢に現に国民が浴しているからである。 だが、安倍政権はそうではない。 経済政策は失敗した。隣国との緊張緩和は見るべき成果を上げていない。沖縄の基地問題は解決の糸口が見えない。安保法案の審議では国会軽視と反立憲主義の態度が露呈した。五輪計画や福島原発や豊洲移転問題では日の官僚機構全体のガバナンスと倫理の欠如があきらかになっている。どれも政権末期の徴候である。にもかかわらず政権は高い支持率を保持している。その根拠は何なのか? 一番簡単なのは、「日人は政策の適否を判断できないほど愚鈍になった」という解釈である。 たしかに話は簡単になるが、先がない。 国民の過半が愚鈍であるなら、こんな特集もこ

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    D-S-C-H 2016/11/15
  • 司馬遼太郎への手紙 - 内田樹の研究室

    産経新聞に「司馬遼太郎」についてのエッセイを季刊ペースで寄稿している。 今回が3回目。「司馬さんへの手紙」というタイトルが指示されたので、そういうつもりで書いた。 司馬遼太郎さま はじめまして、内田樹です。ご著書はずいぶんたくさん拝読しましたが、ご生前には拝顔するご縁に恵まれませんでした。でも、こうして泉下の司馬さんあてに手紙を書く機会が与えられましたので、お会いする機会があったら申し上げたかったことをここに書いてみようと思います。 ご自身としてはあるいは不意かも知れませんが、「司馬史観」という言葉があります。明治維新から日露戦争までの40年、敗戦までの40年、戦後の40年を三つに分割して、第二期、昭和一桁から敗戦までの十数年を「のけて」、前後をつなぐという歴史観です。 「その二〇年をのけて、たとえば、兼好法師や宗祇が生きた時代とこんにちとは、十分に日史的な連続がある。また芭蕉や荻生徂

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    D-S-C-H 2016/09/25
  • 50代男性のための雑誌に書いた結婚論 - 内田樹の研究室

    『困難な結婚』についてインタビューがあった。50代男性のための媒体で、「そういう人たちにアドバイスを」というリクエストだったので、「発想を切り替えないとこの先は生き延びられませんよ」ということを書いた。ちょっと口ぶりがきつ過ぎたかも知れないけれど、インタビューに来た編集者たち(全員女性)は深く頷いていた。 雑誌に書いたものをすこし添削したものをここに掲載しておく。 そもそも結婚は、幸せになるためにしているのではありません。夫婦という最小の社会組織を通じた「リスクヘッジ」であり、安全保障の仕組みなのです。病気になったり失業したり、思いがけない事態になったときに、1人では一気に生活の危機に追い詰められますが、2人なら何とか生き延びられる。お互いがサポートできる。それが結婚の第一の意味です。 かつては、地域社会や血縁集団が確立していて、その中で夫婦という単位が機能していました。普段は不満の多い夫

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    D-S-C-H 2016/09/12
  • 生前退位について - 内田樹の研究室

    天皇の生前退位についてある媒体から寄稿を求められた。もう発売日をだいぶ過ぎたので公開。 参院選挙で改憲勢力が3分の2の議席を獲得し、改憲の動きが出てきたタイミングで、天皇の「生前退位」の意向が示されました。時期的に見て、それなりの政治的配慮があったはずです。8日に放映された「お言葉」をよく読み返すと、さらにその感が深まります。 海外メディアは今回の「お言葉」について、「安倍首相に改憲を思いとどまるようにとのシグナルを送った」という解釈を報じています。私もそれが「お言葉」についての常識的な解釈だと思います。 天皇はこれまでも節目節目でつねに「憲法擁護」を語ってこられました。戦争被害を受けた内外の人々に対する反省と慰藉の言葉を繰り返し語り、鎮魂のための旅を続けてこられた。 現在の日の公人で、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」とい

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    D-S-C-H 2016/09/12
  • 山本七平『日本人と中国人』の没解説 - 内田樹の研究室

    七平の『日人と中国人』の文庫化に解説を書いてほしいと頼まれて書いたのだが、このの著者はイザヤ・ベンダサンという架空の人物であることになっており、著作権継承者が「イザヤ・ベンダサンは山七平の筆名」だということを認めていないので、誰が書いたのか曖昧にしたまま解説を書いてくれと原稿を送ったあとに言われたので、「そんな器用なことはできません」と言って没にしてもらった。 せっかく書いたので、ここに掲載して諸賢のご高評を請う。 「日人と中国人」はかつて洛陽の紙価を高めた山七平の『日人とユダヤ人』を踏まえたタイトルであり、その造りも似ている。いずれも「日人論」であって、タイトルから想像されるような比較文化論ではない。中国人もユダヤ人も、日人の特性を際立たせるために採り上げられているだけで、主題的には論じられているわけではない(『日人とユダヤ人』では、著者イザヤ・ベンダサンが「米国籍

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    D-S-C-H 2016/08/27
  • ルモンドの記事から - 内田樹の研究室

    政府、ナショナリストを防衛相に任命 『ルモンド』8月3日 Philippe Mesmer (東京特派員) 日の首相安倍晋三は側近を彼の政府に登用したが、とりわけナショナリスト的立場で知られる女性を防衛相に任命することによって彼の権力掌握を一層強化しようとしている。 新内閣は8月3日水曜日に明らかにされたが、彼のスポークスマンである菅義偉、副総理兼財務相の麻生太郎、外相岸田文雄は留任した。 「アベノミクス(安倍の経済政策)を一層加速する」ための布陣と首相によって公式に紹介されている新内閣は参院選における自民党の大勝の三週間後に任命された。参院選によって自民党とその同盟者たちは両院で3分の2を制し、これによって安倍氏が憲法改定という彼の年来の野心を実現する可能が高まっている。 彼は防衛相に稲田朋美を任命した。このポジションを女性が占めるのは2007年第一次安倍政権の小池百合子以来である。

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    D-S-C-H 2016/08/05
  • 「細雪」文庫版解説 - 内田樹の研究室

    『細雪』文庫版解説 音楽雑誌ではときどき「無人島レコード」というアンケート企画を行う。「無人島に一枚だけレコードを持っていってよいと言われたら何を選ぶか」という究極の選択である(私も一度このアンケートに回答したことがある)。 無人島レコードの条件は「何百回、何千回繰り返し聴いても飽きず、つねに高い水準の悦楽をもたらすこと」である。難しい条件だ。そのときはずいぶん悩んでアンケートに回答したことを覚えている。しばらくして、アンケート結果が掲載された雑誌が届いたときに、他の回答者はどんな音源を選んだのか気になってぱらぱらと頁をめくった。すると大瀧詠一さん(この人をどういう肩書きで呼んだらいいのか、よくわからない。私にとっては私淑する「師匠」である)が選んだのはレコードではなく『レコード・リサーチ』というカタログであった。それも1962年から66年までの分でいい、と。その理由を大瀧さんはこう述べて

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    D-S-C-H 2016/08/03
  • 「邪悪なものの鎮め方」韓国語版序文 - 内田樹の研究室

    邪悪なものの鎮め方 韓国語版序文 韓国のみなさん、こんにちは。内田樹です。 『邪悪なものの鎮め方』、お買い上げありがとうございます。 次々と僕の韓国語に翻訳されていること、とてもうれしく思っています。 2012年前から毎年韓国にお招き頂いて、ソウルはじめ各地を講演旅行をしています。講演を聴きに来てくださった方もこのの読者の中にはきっとおられると思います(いつもありがとうございます)。でも、どうして僕の講演を聴きたいという人がいるのか、どうして僕のを次々と訳して出版して下さるのか、正直に言って、今もよくわかりません。だって、そんなの韓国だけなんですから。僕のは、韓国語訳以外は中国語訳が数冊出ていますけれど、それだけなんです。英語訳もフランス語訳もドイツ語訳もロシア語訳も・・・何もない。ですから、ほんとうは「海外でじゃんじゃん訳されているのだから、私もグローバルな物書きなのだ」と胸を

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    D-S-C-H 2016/08/03
  • 日弁連での講演の「おまけ」部分 - 内田樹の研究室

    日弁連の勉強会で「司法の役割と現代」というお題で講演をした。なが~い講演だったけれど、最後のほうで質疑応答があったので、その部分だけ採録(ただしコピーライトの関係で僕がしゃべった回答部分だけで、弁護士のかたたちからの質問はカット)。 【第一の質疑】 後の質問からお答えします。 道場やっていて、道場ではほぼ毎日稽古しています。それとは別に週に一回、寺子屋ゼミをやっています。これは大学院の授業の延長で、どちらでもいつでもお入りになれます。どなたでも、年齢制限はございません。 前の方の質問ですけれども、日は反知性主義に支配されているというと、「じゃあ支配している人がいるんですね」というお話になりましたけれども、これは論理的には成立しません。ある破局的な事態が起きたときに、この事態を制御している人間がいると推論することはできません。すべてをマニピュレイトしている「オーサー」が存在するというのは、

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    D-S-C-H 2016/07/23
    永久商品か;"日弁連での講演の「おまけ」部分" via Digg
  • National Review の記事から「ファシズムに向かう日本」 - 内田樹の研究室

    JOSH GELERNTER July 16 日政治に津波 今週、日自民党とその連立パートナーは参議院で3分の2を制した。衆議院ではすでに3分の2の議席を擁している。国会両院の3分の2は日国憲法の改定プロセスを開始するのに必要とされる議席数である。改憲は自民党綱領の中心的項目の一つである。 憲法は第二次世界大戦後にアメリカによって日に押しつけられ、以後一度も改定されたことがない。なぜ、今改憲されなければならないのか?ブルームバーグによれば、自民党は「現行憲法条項のいくつかは自然権としての人権についての西欧的な理論に基づいているので、これらの条項は改定が必要だ」と指摘してきた。 自民党が反対している「自然権としての人権についての西欧的理論」とは何のことかと読者は当然疑問に思うだろう。お教えしよう。自民党の議員たち、大臣たち-安倍晋三総理大臣を含む-は日会議と呼ばれるラディカルな

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    D-S-C-H 2016/07/18
    表現はさておき;"National Review の記事から「ファシズムに向かう日本」" via Digg
  • ルモンドの記事から(天皇退位について) - 内田樹の研究室

    L’abdication de l’empereur évoquée LE MONDE | 14.07.2016 à 07h37 天皇は退位の意向を持っていないと7月13日水曜日夕刻に宮内庁は断言した。同日の早い時間に、公共放送NHK共同通信は数年以内に明仁が退位する可能性があることを報じた。 1989年に即位し、現在82歳になる天皇は、政府筋によると、以前から「この地位にあるものが果すべき責務」を十全に担い得る者に譲位したいという意向を洩らしていた。 「退位はない」と同日夜に宮内庁の山信一郎次長は述べた。だが、観測筋によると、これほどのニュースが確かな筋からの裏づけなしにNHK共同通信から報道されることはありえないという。さきに五月に宮内庁は君主の公務の削減を発表していた。 この情報の裏づけが取れれば、これは明仁の直系の祖である光格天皇(1771~1840)が1817年に退位して以

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    D-S-C-H 2016/07/16
    公式には;"ルモンドの記事から(天皇退位について)" via Digg