2024.11 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 2024.01 (毎度のことですが勉強メモなんであんまり信用しないでください) フレーゲは著書『算術の基本法則』で、今日「素朴集合論」と呼ばれる集合論の立場の公理化を史上初めて行った、と言われることがあります。この言い方は別に大きな間違いではありません。しかし実は、集合というものについてのフレーゲの捉え方は、現代の我々が、例えば素朴集合論を学んだりするときの標準的な捉え方とは、実は著しく異なっていました。このエントリでは、オルタナティブな集合観の一つとして、フレーゲの集合観を紹介したいと思います。 ・"ふつうの"集合観としてのカントール的集合観 まず最初に、集合というものがどのように普通考えられているか整理してみましょう。多くの集合論(特に素朴集合論)の教科書