平成24年5月8日 東京大学大学院総合文化研究科 1.発表者: 畠山哲央(東京大学大学院総合文化研究科博士課程学生) 金子邦彦(同研究科 広域科学専攻 教授/複雑系生命システム研究センター教授 センター長) 2.発表の概要: 生物がその体内に24時間程度の周期の時計を持っていることはよく知られています。これは概日リズム[注1]といわれています。生体内ではこのリズムは化学反応で作られています。化学反応は一般に温度が高くなると急激にスピードが増すので、その場合、周期はどんどん速くなるはずです。にもかかわらず生物時計の周期は温度を変えてもあまり変わりません。では生物は何か特別な仕組みを使っているのでしょうか。最近、生体内の複雑な過程を使わずに試験管内に数種のタンパク質を入れただけでも、こうした一定の周期が出ることが見出され、謎はますます深まりました。東京大学大学院総合文化研究科の畠山哲央 博士課