膀胱(ぼうこう)炎を発症したなら、早い段階で医療機関を受診し、グラム染色で細菌の種類と炎症の程度から(細菌性)膀胱炎であることを確認し、適切な抗菌薬を選択すれば大半のケースで1回きりの受診で治ります。また、難治性であったとしても、培養検査をおこなえば治療に難渋することはそう多くありません。 ですが、できることなら医療機関を受診せずに済ませたいものです。つまり、日ごろから予防をしっかりおこなうことが大切です。今回は私が日々患者さんに伝えている細菌性膀胱炎に対する三つの予防法について解説し、さらにサプリメントや薬局の薬を推薦できない理由を説明したいと思います。 細菌性膀胱炎 三つの予防法 一つ目に、まず何といっても重要なのは「十分な水分摂取」と「適切な頻度の排尿」です。女性の場合、解剖学的に皮膚や粘膜に存在する細菌が尿道に入りやすい構造にありますから、定期的に排尿をして細菌を洗い流す必要があり
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