盛岡市の女性が適切な治療を受けられないままがんで死亡したのは、医師の見逃しで発見が遅れたためとして、夫ら3人が26日までに、同市内の診療所と担当医に約1000万円の損害賠償を求める訴訟を盛岡地裁に起こした。 訴状によると、女性は昨年3月から右腹などに違和感を訴え、診療所に通院。約2カ月の間に13回、担当医の診断を受けたが、医師は「精神的なものからくるのではないか」と説明、ほかの病気を疑うことなく整腸剤を処方し続けた。 ところが昨年5月7日、別の病院で診察を受けると、結腸がんであることが判明。手遅れの状態で、11月19日に死亡した。 診療所側は「岩手医師会に対応を付託しているため、コメントできない」としている。