就任まもない初外遊となった河野太郎外相が7日、会談した中国の王毅(ワンイー)外相から、アジア外交を重視する父・河野洋平元外相と比べ、「失望した」と評された。洋平氏の「アセット(資産)」を生かす難しさを、国際舞台でいきなり突きつけられた格好だ。 河野氏はフィリピンに着いた6日夜、「(父の人脈に)感謝し、アセットとして使わせていただきたい」と述べていた。それだけに、王氏が洋平氏を引き合いに出しつつ、河野氏の発言を批判したのは「奇手」といえる。 中国は南シナ海への進出を批判する日本を「当事国でない」と反発してきた。ただ、秋に共産党大会を控える中国指導部は対日関係が悪化することを望んでいない。習近平(シーチンピン)国家主席に近いとされる宋濤・共産党中央対外連絡部長を訪日させ、7日には与党幹部らと交流させるなどしている。 一方、王氏との会談以外では…