国連で、難民問題を扱っているのがUNHCR(難民高等弁務官事務所)で、その発表によれば、2013年末、世界中で故郷を離れて流浪している人々が、なんと5120万人もいるという。これは、各国政府、NGO、そして、UNHCRが集めたデータを分析、集計したものだそうだが、いずれにしても、第2次世界大戦以来、最悪の状況だ。 意外な世界最大の難民受け入れ国 世界全体で見ると、一番難民の数が多いのがアフガニスタンで255万7000人、次がシリアで246万8400人。これは、3年半も続いているシリア紛争のせいだが、これ以外にも、シリア国内で安全なところを探して逃げまどっている人が650万人もいるというから、合計900万人のシリア人が故郷を離れてさまよっていることになる。 その次に多いのが、ソマリアの112万2000人、スーダンの46万9000人とアフリカ組だ。これらの国では、長いあいだの政治の混乱で弱肉強