日本オリンピック委員会(JOC)は19日、東京都内で理事会を開き、全日本柔道連盟(全柔連)への処分を正式決定した。竹田恒和会長はJOCのマーケティング収入から競技団体の組織運営のために分配する交付金を停止する処分に「厳しい処分で妥当な判断だと思う」と述べた。12年度の交付額は約2500万円だった。 一方、女子日本代表の指導陣による暴力指導問題を調査した「緊急調査対策プロジェクト」の報告書も公表。園田隆二前女子代表監督らに暴力的行為や暴言などの「不当行為が存在した」とし、園田前監督には、一部の女子選手への暴力的行為▽「ブス」「ブタ」などの暴言▽選手の負傷状態を考慮せずに試合出場や合宿参加などを強要-など、4項目の不当行為を認定した。 全柔連の組織的な不当行為も記載し、選手選考の過程が不透明で、「指導者に逆らうと選手選考において不利に扱われるのではないかとの不安・疑念を生んだ」などと指摘した。
独立行政法人日本スポーツ振興センター(NAASH)の助成金をめぐり、日本オリンピック委員会(JOC)の現職理事(65)が全日本テコンドー協会の幹部職にあった平成22年度、協会負担分を寄付金の形で戻し、残りの助成金約700万円を受け取っていたことが11日、関係者への取材などで分かった。理事は助成金の申請段階で寄付を条件にしていた疑いが持たれており、制度の趣旨を外れた不正な制度利用にあたる可能性がある。文部科学省が近く実態調査に乗り出す。 問題の助成金はサッカーくじ(toto)を財源とする「マネジメント機能強化事業」で、各競技団体の運営に役立つ人材を雇用する際、NAASHが4分の3を補助。理事は助成上限額の924万円を申請させて報酬として受け取った。 関係者によると、理事は協会負担分の4分の1にあたる231万円に相当する金額の寄付を条件に、NAASHへ自らを推薦するよう協会に持ちかけた。申
全日本柔道連盟(全柔連)が強化委員会内に内部留保金を積み立てていた問題で、口座を管理していた前強化委員長の吉村和郎氏が17日、産経新聞の取材に応じ、2008年北京五輪後の4年間で強化関係者から約3500万円を集め、約700万円を海外の指導者との懇親会などに充てていたことを明らかにした。 日本スポーツ振興センターの助成金受給者に協力金の拠出を求めていたが、吉村氏は「強制ではなく、個人利用もない」と説明。一方で、帳簿類のないずさんな管理を陳謝した。女子代表の指導陣による暴力やパワーハラスメントを匿名で告発した選手15人にも触れ、問題解決に向けて選手と向き合えない無念さをのぞかせた。(森田景史) --内部留保金の口座管理はいつから 「2006年に強化委員長に就任し、前委員長(上村春樹・現全柔連会長)から引き継いだ。合宿先から頂いた餞別(せんべつ)などを積み立てる形は以前からあった。佐藤宣践(現全
世上で「コンプライアンス(法令順守)」が叫ばれる中、全柔連の感覚は鈍磨しきっているようだ。女子代表の指導陣による暴力・パワーハラスメント問題での対応の遅れに加え、今回明るみに出た内部留保金。上村春樹会長は「個人名義の口座で、見落としがあった」と釈明したが、内情を知る関係者によれば、昨秋から3千万円近いプール金の存在を認識していたという。 しかも、強化委員会の内部留保金システムは1989年ごろからあり、「互助会的に(協力金を)お願いしていた」と上村会長。助成金受給者らに「協力金」を仰ぐやり方は、歴代の強化委員長に引き継がれてきた手法とされる。つまり2代前の強化委員長を務めた上村会長も、慣習に染まっていたわけだ。 11年6月に成立したスポーツ基本法は組織運営の透明性を求め、昨年は助成金や国庫補助金の不適切受給に関与した競技団体が巨額の返金を迫られた。助成金を出す日本スポーツ振興センターの担当者
【柔道】全柔連の複数理事、助成金数百万円を不正受給か 18日、全柔連の理事会に臨む理事ら 全日本柔道連盟(全柔連)の複数の理事が、実際には指導していない選手への強化指導費名目で、日本スポーツ振興センター(JSC)から、数百万円の助成金を受給していた疑いが21日、浮上した。理事らは、四半期(3か月)に1度、義務づけられているJSCへの活動報告書に、実態と違う内容を記載していた可能性もある。指導を受けたとされる選手の中には、「(その理事の)顔も名前も知らない」と話す人もいる。JSCは徹底調査の上、不正受給が明らかになれば、全額返還を求めるという。 全柔連の松井勲理事は、2010年10月1日からT選手の指導者、11年4月1日からはK選手の指導者として登録され、合計270万円の助成金を受給していた。昨年10月にJSCに提出した活動報告書の担当指導選手の項目には、K選手の氏名を明記。ところが、K選手
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く