国内感染者は戦後初で70年ぶりだが、先月末、菅(義偉)官房長官は「感染源を突き止め、感染拡大防止に努めるが、デング熱は重症化することは稀で、人から人への直接感染はない」と冷静な対応を求めた。 熱帯から温帯へ世界的な感染拡大が懸念されるデング熱 感染者は9日時点の届け出だけで88人に達するなど、今後100人の大台を超える可能性もあるが、「夏の風物詩で一過性のもの。ほとんどが大事にいたらない」と日本の報道を見る限り、どこか楽観視されているように見える。 実際、最初の“震源地”とされた代々木公園では、今夏、東南アジアや南米の文化や食のイベントが開催され、「外国人により運び込まれた可能性も」と憶測されるが、感染源のルートの確定は困難を極め、まさにミステリーだ。 デング熱は、確かに日本では聞き慣れない病気だが、世界ではマラリアに次ぎ多い昆虫媒介系感染症として恐れられている。WHOの調べでは、デング熱