(2013年4月16日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 「高度経済成長を30年間続けた後、中国の潜在的な生産力は低下した」。中国政府のある高官は今週そう語った。もしその通りであれば、この発言は中国と世界経済の両方を大きく変えた時代に終止符を打つことになる。 もちろん、低成長になると言っても、中国にとっては低いという意味である。今年の経済成長率は7.5%と予想されており、世界の5大経済大国の中では飛び抜けて高い。中国は今や世界第2位の経済大国だから、このペースの成長が続けば、生産力も需要もまだ大きく伸びることになる。 コモディティー(商品)や贅沢品、自動車などに対する世界の需要が落ち込むと考えるのは早計だ。 中国と世界経済の双方にとって喜ばしい知らせ 実際、中国の経済成長率が比較的低くなることは、中国と世界経済の双方にとって喜ばしい知らせだ。中国政府は以前、少なくとも年8%の経済成長を達成