こちらに、石油・ガスをめぐるベラルーシとロシアの対立の経緯に関する記事が出ているので、抄訳して紹介する。少々長いので、何回かに分けて掲載する。 ◆ ベラルーシとロシアは、統合関係にあることを互いに標榜し、法的には単一経済空間にあるものの、またも激しいにらみ合いに突入した。これまでもガス戦争、牛乳戦争、カリ肥料戦争などの対立があったが、先日ベラルーシがロシア石油のトランジットに対する輸送料金を引き上げたことにより、今回の対立はそう簡単には収束しない恐れがある。 天然ガスをめぐる両国の対立が表面化したのは、2016年5月3日のことだった。同日、ベラルーシのヴラジーミル・セマシコ副首相が記者団に対し、ガスプロム・トランスガス・ベラルーシ社(露ガスプロムの100%子会社)が訴訟を起こしたことを明らかにした。ベラルーシの州別のガス会社が2016年1月1日以降のガス代金につき、ガスプロム・トランスガス