■■序章:はじめに ■1991年のソ連崩壊に伴い独立したウクライナ ●1991年に「ウクライナ」という国が旧ソ連から独立した。温暖な黒海に面し、欧州ではロシアに次いで国土面積が広い国である。この国南部のステップ地帯には、黒土(チェルノジョーム)と呼ばれる肥沃な土壌が広がり、「ソ連邦の穀倉」と呼ばれていた。 ウクライナの国旗 ※ 旧ソ連時代にウクライナはロシアに次ぐ 第2の共和国として経済的・人材的にソ連邦を支えた ●1986年、この地域で「チェルノブイリ原発事故」が起きた際には、唯一の被爆国である日本から多くの専門家が派遣されて話題になったが、一般にウクライナは日本人にはあまりなじみのない国といえよう。 (左)ウクライナの地図 (右)1986年4月にウクライナ北部の チェルノブイリで原発事故が起き、世界を震撼させた ●しかし、東欧ユダヤ人の歴史を知る上で、このウクライナの歴史を知ることは非