「死んでしまった人間たちの数を考えてみねェ!」 かつて、アメリカの劇作家テネシー・ウィリアムズが、アメリカの南部訛りで叫んだ言葉だ! 「死んでしまった人間と、今、現在生きている人間の数を比較してみねェ! 今、生きているということがどんなに貴重なことか!」と、まァこんなことを言っていた。 そう言われてみれば、確かにそうだと頷くしか、しょうがあるめェ。 その上だ! 死んだ人間の数だけの悲しみ、悔しさ、喜び、やさしさ等々が名もない人々の心の奥に仕舞われたまま、語られず、埋もれているのだ! だから、本物の表現者たち、つまり、詩人、画家、音楽家、作家、演劇人たちは、何も語らない人々に代わって、その苦しみ、悲しみを表現したのである。決っして、なりふり構わず己の自己主張をしたわけではないのだ! だからこそ、彼らの作品は、古典として生き続けるのだ! アメリカの19世紀の詩人、ウォルト・ホイットマンの作品に
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