支那(シナ)とは、中国地域を指す名称。もともとは「秦」という国名がインドに伝わって「チーナ」となり、中国で漢訳仏典として逆輸入するときに音訳されたのが始まりである。これは英語の「チャイナ」などと同じ起源を有する。しかし、日中戦争を経て、現在の日本では侮蔑的な意味合いが含まれる言葉とされており、使用には注意が必要である。 しな 支那 Zhi na 外国人の中国に対する呼称。中国人も清末に満州王朝への臣属を拒否する意志をこめて用いたことがある。語源についてはふつう、秦の名が音変化して西方に伝わり、特に南方海路を通じて古代インドに入ってチーナスターナ Cinasthana(チンの土地)とサンスクリット表記されたものが仏典漢訳の際中国に逆輸入されて〈支那〉と書かれたといわれる。唐初の玄奘も中央アジア、インドで自国が支那と呼ばれたことを伝えている。日本にも仏典を通じて伝えられ、空海の《性霊集》にすで