冒頭から私事になって恐縮であるが(尤もこのコラムでは私事以外を書いたことはない気もしないではない)、最近、新しい本を出した。しかも続けて2冊である。1冊は田中悟・金容民両先生との共編著の『平成時代の日韓関係』、出版社は2000年の最初の単著出版以来、幾度もお世話になって来た、筆者と共に三つも学術賞を取った京都のミネルヴァ書房である。どうでもいい事だが、何を間違ったかこの書籍で筆者は「共著」なのに、3章も自分で書いているから気合いの入った作品である事は間違いがない。もう1冊は単著で『歴史認識はどう語られてきたか』で、こちらの出版社は東京の千倉書房。歴史教科書問題や慰安婦問題、更には旭日旗問題を題材に、日韓両国や国際社会で歴史認識問題の様々なイシューがどの様に議論されて来たかを詳細に議論している。自分で書くとかなり間抜けであるが、どちらも300ページを優に超える大作である。 因みに筆者が日本語