情報化時代に対応する漢字政策について、文部科学相の諮問により審議を続けてきた文化審議会漢字小委員会が、字種に関する検討結果を公表した。新常用漢字表に盛られる字種がこれでほぼ固まった。 賛否のあった「俺」を本表に入れることが決まったほかは6月に発表された第2次字種候補案と変わらず、旧常用漢字表から5字種を除き、新たに188字種を取り入れる。これにより全部で2128字種の漢字表となる。 暫定漢字表として今後、各字種の音訓や字体について検討を進めることになる。昭和56年に内閣告示された常用漢字表は、制限色の強かった当用漢字表を改め、「目安」という性格を打ち出した。 しかし、適用範囲に法令、公用文のほか、新聞、雑誌、放送などに大きく網をかぶせ、また公教育では常用漢字内からさらに絞り込み、学習用漢字を1006字としたことなどにより、結局は制限色を引きずるものとなった。 このため代用漢字、交ぜ書き、漢