内容もじもじカフェはこの6月に10周年を迎えます。今回はこれを記念して特別版として開催します。 第一部小学生のとき,「天」という字の一画目を短く書いてバツにされた覚えはありませんか。役所や金融機関の窓口で書いた名前を「常用漢字表と字体が違う」と書き直させられた経験はありませんか。元来同じ字が,ちょっとした書き方の違いで別の字とされてしまうことがありますが,その判断は教室でも窓口でも人によってバラバラなのが実情です。 また,世論調査からは,「糸」「入」「戸」「令」といった漢字で手書き文字と印刷文字(明朝体・ゴシック体など)の形が違っていることについて,しだいに理解されなくなってきていることが明らかになっています。 この春(2016年2月),文化庁から「常用漢字表の字体・字形に関する指針」と題する報告が出されたのは,こうした混乱を背景としたものでした。 今回は,文化庁の文化審議会 国語分科会