数年前までヒューストン空港のカスタマーサービスは、預けた荷物を受け取るまでの時間が長いという利用客からの苦情に悩まされていた。当時の平均待ち時間は8分。そこで同空港は到着ゲートから荷物受取所まで遠回りするように設計し直した。利用客が歩く距離は以前の6倍になったが、荷物受け取りに対する苦情はほぼゼロに減少した。 到着ゲートから荷物受取所まで、歩く距離は短い方が歓迎される。でも、荷物が出てくるタイミングは変わらないのだ。せっかく早く着いても、なかなか荷物が出てこないと、時間を無駄にしているようで、逆にちょっとした待ち時間が旅行者にとって苦痛になる。それならば、最終的にタイミングよく荷物を受け取ってもらえるように設計した方が、たとえ遠回りになっても利用客に快適な利用体験を提供できる。 楽天のkobo Touch発売を巡る騒動から、同社が示した「年内に日本語書籍20万タイトル」や「年内100万台」