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ブックマーク / finalvent.cocolog-nifty.com (30)

  • 韓国とは友好的でありたいが日本とは体制の異なる国家になった: 極東ブログ

    結論を先に、かなり荒っぽく言えば、日は米国の属国のようなものだが、韓国はそこから離脱して中国の属国のようなものになっていくのだ、ということ。現代世界を冷戦に例えるのは意外に危険ではあるが、実際的には、米中は新冷戦と言ってもいい現状がある。その意味では、日韓国は異なる体制になっていく。せめて鉄のカーテンがないように、民間交流は円滑になるといいと願う。 そうして概観してみると、昨今の韓国問題は ① 日の国家安全保障の問題(韓国中国下に入りつつある) ② 韓国による日韓基条約(の関連協定も)のちゃぶ台返し を、切り分けたほうがいい。そして、今回のフッ化水素関連は、①である。 ②については、つまり、「韓国による日韓基条約(の関連協定も)のちゃぶ台返し」は、韓国の主体規定による、第二次世界大戦勝利国認識に関連する。これは、フランスのドゴール政府の模倣的な発想だろう。簡単に言うと、韓国

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    Gln 2019/07/20
  • カトリーヌ・ドヌーヴを含め100人の女性が主張したこと: 極東ブログ

    ル・モンドで発表された(参照)、カトリーヌ・ドヌーヴを含め100人の女性が主張したことを、自分でも考えてみたいと思い、仮訳してみました。誤訳があるかもしれません。というか誤訳が多いかもなので、あくまでご参考までに。 《私たちは、性的自由に不可欠な、迷惑をかける自由を擁護します。》 レイプは犯罪です。しかし、しつこかったり下手くそだったりしても女の気をひこうとする行為は違反ではありませんし、女をくどくことは男性優位主義の攻勢でもありません。 ワインスタインの事件後、特に権力を乱用する男性のいる職場において、女性に対する性的暴力が法的に認識されるようになりました。それは必然的なことでした。しかし、その言論の自由は今日逆の方向を向いています。こうすべきだという口調や、むっとくる人を黙らせることを私たちに命じています。そして、そうした押し付けを拒む女性は、裏切り者だ、同罪だと見なされます! 魔女狩

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    Gln 2018/01/12
  • 率直に聞くんですが、どんなふうに死ぬつもりでいますか?: 極東ブログ

    ツイッターをしていたら「健康寿命」について知らない人がいた。この話は自著にも書いたのになあと思ったが、だからみなさんが知っているというわけはないよな、当然。 「健康寿命」にはそれなりに定義はあるが、ざっくり言って健康に生きていられるまでの年齢というような考えである。いわゆる平均寿命より10年くらい短い。男性だとだいたい70歳くらいまで。 自分も気がつくとけっこう年を取ってしまったので、まあ普通に生活できたとしても、不自由なく動けるのはあと12年といったところ。個人的にやだなあと思うのは、そのくらいまで生きていても、文字の読み書きがまともにできなくなるんだろうな、というあたり。失明はするだろうなあ。 ちなみに平成22年時点の日人の健康寿命はこんな感じ。厚生労働科学研究費補助金「健康寿命における将来予測と生活習慣病対策の費用対効果に関する研究」より。 最新の統計だったかなと、先日発表された2

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    Gln 2014/09/02
  • ゲーム理論で考えよう:J国とC国がある海域の漁業資源を争う事例: 極東ブログ

    J国とC国がある海域の漁業資源を争っているとしよう。両国、漁船を繰り出し、トロール網でごっそり魚を捕りたい。 海域にJ国とC国の漁船がやってきて、向かい合う。J国いわく「この海域の魚はオレが捕る」。するとC国は「いや、オレのほうだ」と答える。 言い争っているだけなら、争いにはならない。が、魚も捕れない。 武力衝突の場合 争いにするためには武力が必要だ。 両国とも争うと決めたとしよう。 J国もC国も漁船の後ろに武力をもった船を従えてくる。 勝つことが優先されるなら、武力衝突となる。 ところがそのためには、武力を用意する費用もかかるし、そもそも武力衝突になれば船に体当たりされたりとかで被害が出る。 魚を得る利益と武力衝突がもたらす損失を比べてみると、あれれ? 損失が大きい。両国ともにけっこうな損ではないか、となりがちだ。 武力行使の戦略を強攻策として「タカ派戦略」と呼ぶ。 両国がタカ派戦略を採

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    Gln 2014/09/02
  • 突然お茶の間に出て来た癌幹細胞説: 極東ブログ

    想定していなかったものが無前提に突然、公衆の前に現れると、びっくりする。いや、そういう言い方じゃ、ちょっと誤解を招きそうだ。今日びっくりしたのは、NHKのニュースの話である。「がん幹細胞を見つけ出す方法開発」(参照)というきちんとした医学研究のニュースだ。何にびっくりしたか? タイトルにある「がん幹細胞」である。 率直に言うと、私は「がん幹細胞」説を追ってきたし、もっと率直にいうと幹細胞やiPS細胞との関連もいろいろ素人なりに推測したり、さらに進化論的な意味についても海外研究も追ってみたりしているので、ある程度、知っている。 この「ある程度、知っている」ということは、これを日の一般社会に伝えることは難しいことだろうなという了解を含んでいる。うかつには言えないなあ、と。 ところが、今日、NHKのニュースで、ぽろりんと「がん幹細胞」が出て来てしまった。それでびっくりした。みなさん、これ、なん

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    Gln 2014/09/02
  • 朝食を抜くと痩せるかとかなんだかんだ: 極東ブログ

    今週の日版ニューズウィークに「要注意!証拠なき朝信仰のワナ」という面白い記事があった。面白いというのは、その邦題の内容とは、実は、それほど関係ない。つまり、朝を取るべきか抜くべきかという話題として読めば、それほど面白くはない。というか、僕にはさほど関心ないのこと。 とはいいつつ、多少その記事の冒頭に関連していうと、そもそも「朝を取るべきか抜くべきか」は何に対してなのかというと、暗黙に「健康のため」が想定されている。が、その「健康」がやや曖昧である。もうちょっとざっくばらんに言うと、痩せようとして太った人が朝を抜くのは、痩せることを介して健康が意味されるのか、痩せるとは直接の関係なしに健康が意味されその結果痩せることもある、みたいな話なのか。うへえ。それはさておき。 面白かったのは、医学研究の扱い方である。記事にもあるように、「朝を取るべきか抜くべきか」という研究の大半は、健康の

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    Gln 2014/09/02
  • 癌についてちょっとめんどくさい話: 極東ブログ

    テレビ「24時間テレビ」を見なくなって久しい。というか今でも毎年やっているのかすら知らないが、この間、ツイッターを覗いていると、『はなちゃんのみそ汁』というドラマが話題だったようだ。同題の書籍もあり、関連のブログもあるらしい。当のドラマはどうかというと、該当のテレビサイトによるとこういう話らしい。 新聞記者・安武信吾は、音大学生・松永千恵と交際。信吾は千恵から乳がん打ち明けたが、信吾は千恵と生涯をともにすると決意。千恵のがんは悪性度が高く、再発の可能性あり。抗がん剤治療後、5年間再発の兆候がなければ完全寛解(テレビのサイトでは「完治」とあるが誤植だろう)。治療を続けながら出産、はなが産まれるが、はなが9か月のときに転移が判明。玄米に味噌汁という事療法を始め、はなが引き継ぐ……という話らしい。 つらい話だなと思う。 ツイッターで見かけた話題は、この事療法を含め代替医療への批判が多いよ

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    Gln 2014/09/02
  • 塩村文夏都議会議員へのヤジ・セクハラ問題、一名名乗り出後の雑感: 極東ブログ

    自分の関心事からというと、現下のニュースでは、栃木女児殺害事件で「特徴が一致する車が少なくとも3か所の防犯カメラに写っていた」(参照)として容疑者が起訴になったことのほうが重要だけど、このところ扱ってきたせいもあるが、塩村文夏都議会議員へのヤジ・セクハラ問題で名乗り出があったとこに関連して、補足の雑感を述べておきたい。 この名乗り出で私が一番落胆したのは、自民党の石破幹事長の次の対応だった。NHK「石破氏「責任者としてお詫び」」(参照)より。発言部分を太字で強調して引用する。 自民党の石破幹事長は、記者団に対し「気持ちを傷つけられた人は、塩村議員人だけではなく大勢おり、自民党の責任者としてお詫びする。結婚したくても、できない人たちのためにも、党全体として、さらに強力に政策の実現に取り組む」と述べました。 これだと、「結婚したくても、できない人たち」に「早く結婚しろ」と言うのは結婚したい気

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    Gln 2014/06/29
  • やっぱりピンズラーでドイツ語をやりなおそう: 極東ブログ

    とほほ。ドイツ語についての、このなんとも言えない、微妙な残念感はなんなんだろう。ドイツ語という言語がどういう言語かはよくわかったし、英語をある程度知っている人がドイツ語を学ぶときのキモもよくわかった。そして、英語の表現を微妙にドイツ語に移し替えるコツみたいのもわかったが、が、なんか、この微妙な残念感。一つには音楽性だろうな。 どの言語にも、美しいといってよい音楽性のようなものがある。いや、どの言語にもあるのかまではわからない。少なくともその言語の国民が、努力して母語の音楽的な美しさを守ろうとする意識に対応してだろうと思うが、それはある。自分がなんとか中国語を120日間勉強できたのも、ああ、中国語(マンダリン)って美しいなあ、という思いがあったからだ。フランス語にもある。というか、フランス人はこれに執拗にこだわりすぎる。ついでに言うと、英国英語や米国英語にもあるのだけど、日英語教育だと、

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    Gln 2014/06/29
  • 3日で覚えるドイツ語、そんなことが可能なのか実験してみた: 極東ブログ

    ブログにも書いてきたが、昨年から今年にかけて、1日平均で1時間くらいの語学学習を、フランス語を120日間、そして中国語を120日間、どちらも英語を通してピンズラー(Pimsleur)方式で学んだ。所定のコースを終えてみて、率直なところどちらもまだまだ初心者といったレベルだが、それなりに学んだかなという実感はあった。辞書を引きながらなら、それなりにいろいろ読んだり書いたりもできるようになった。発音にもそれほどは困難を覚えない。 さて、ドイツ語。今回は、ポール・ノーブル(Paul Noble)の方法で学んでみた。 「みた」と過去形で書いたのは、所定の講座を三日で終えたからだ。つまり、三日で覚えるドイツ語、である。そんなことが可能なのか? その前にポール・ノーブルのドイツ語コースの構成だが、約1時間のCDが12枚でできている。他にDVDも1枚あるがこの手法の宣伝といったもので語学にはさほど関係な

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    Gln 2014/06/29
  • 中国が設定した防空識別圏について: 極東ブログ

    中国が23日、自国の防空識別圏(ADIZ: Air Defense Identification Zone)の海図と座標を発表し、同日午前10時から施行するとした。この識別圏は日国領土の尖閣諸島を含めたことで日国内はもとより、国際的にも問題となった。すでに南シナ海で無茶な海洋進出をしては、フィリピンなどと派手に領土問題を起こしている中国がさらに手を広げ、大国である日までつつこうとしているかに見えるからである。 日の報道では、尖閣諸島に焦点が当たるのはしかたがなく、領土問題として今回の中国の行動を扱っていることが多いようだった。確かにその側面にも問題はあるにせよ、世界を唖然とさせたのは、この空域を通過する航空機に対して事前に中国に通告することを求めた点である。しかも、この通告や中国側からの支持に従わなかった場合、中国は「防御的な緊急措置」を取るともした。 どの国も防衛上、防空識別圏を

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  • 橋下市長発言を米報道官が初批判した話題について: 極東ブログ

    今朝(日時間17日)のニュースだが、旧日軍の慰安婦を巡る橋下徹大阪市長による発言について、米国務省が非難したという報道が流れた。以下、この問題を論じるというのではないが、報道の過程をメモする意図で追ってみたい。 まず報道だが、NHKでは「維新 橋下氏発言問題の事態収拾急ぐ」(参照)の関連ニュースとして「米国務省「異常な発言で不快」」として扱っていた。NHK報道らしく「従軍慰安婦」という術語には「いわゆる」が冠せられている。 いわゆる従軍慰安婦の問題などを巡る日維新の会の橋下共同代表の発言について、アメリカ国務省のサキ報道官は、「異常な発言で不快だ」と述べて、強く非難しました。 そのうえで、「われわれは被害者に心からの同情を表すとともに、日がこの問題や過去の問題について近隣諸国と協力し、前に進むべく関係を育むことを望んでいる」と述べて、日政府に対して韓国中国との関係改善を求めまし

  • フィナンシャルタイムズはアベノミクスをどう見ているか?: 極東ブログ

    昨日付けで、フィナンシャルタイムズがアベノミクスをどう見ているかについて、社説を出していた。内容は、当たり前といえば当たり前だが、それなりに踏み込み、かつある程度明確に論点を整理していた。 おそらく今日明日には、フィナンシャルタイムズの邦訳を掲載することが多いJBPressや日経に訳文が掲載されるのではないだろうか。だから、それを待ってもよいのだが、フィナンシャルタイムズ関連でちょっと気になる別記事があったので、該当社説のネタを、正式邦訳が出る前にブログのネタで拾っておいてもよいかもしれないと思った。 まず、その気になる記事のほうだが、JBPress訳では「日経済、手早い対策は緩やかな停滞より危険か」(参照)、日経訳では「[FT]アベノミクスが危険なこれだけの理由」(参照)である。邦題は異なり訳文も異なるのだが、日経訳には「翻訳協力 JBpress」とあるので、基的に同質の訳文であろう

  • クルーグマンのアベノミックス評: 極東ブログ

    ニューヨークタイムズに掲載されている、「アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン銀行賞」受賞者でもある、経済学者クルーグマンによる、素朴なアベノミックス評があり、現状の日の論壇にとっても、なかなか含蓄があると思われるで、全文訳はあまり好ましいことではないけど、ちょっと試訳してみた。意訳なので、検証用に原文も添えておいた。ご参考までに。 ※  ※  ※  ※ Is Japan the Country of the Future Again?(参照) 日はまたも「未来の国」なのか? In the broad sense, surely not, if only because of demography: the Japanese combine a low birth rate with a deep cultural aversion to immigration, so the

  • 3分間でLとRの発音をテケトーにマスターする: 極東ブログ

    たまたま、はてなブックマークで「はてなブックマーク - 3分でLとRの発音を完璧にマスターできる5つの音声トレーニング | わいわい英会話」(参照)というのを見た。私が見たときは400くらいブックマークがついていた。人気が高いと言えるのではないかと思う。ネットとかで英語を学びたい人は多いのだろう。その程度の印象でいつもならこうした話題は通り過ぎて、元記事を開くことはないが、タイトルの「LとRの発音を完璧にマスター」を見てつい、そうだなあ、あれは意外に難しいんだよなと思ったので、どう教えているのか元ネタ(参照)を開いてみた。ざっと目を通して、え?と思った。 簡単にいうと、ダークエル(dark L)の解説がなかった。このサイトの他の部分で説明されているのかもしれないが、英語のエル(L)の発音を学ぶときには、ライトエル(light L)とダークエル(dark L)を区別したほうがいい。いや、非英

  • [書評]20歳の自分に受けさせたい文章講義(古賀史健): 極東ブログ

    これはすごいを読んじゃったなというのが読後、第一の感想。文章技術は古今東西いろいろあるけど、ここまで「文章を書く」技術の手の内を明かしたはないんじゃないか。ライターの企業秘密だろ。 このを読んだことは秘密にして自家薬籠中の物としたいな、というのが第二の感想。そんなケチなこと言わずに、すごいは紹介したらいいじゃないかが第三の感想。もう一つ加えると、わかりやすく書かれているけど、このを理解することと、実践することは、ちょっと別かもしれないということ。 難しいではない。表題に「講義」とあるが、講義録をもとに整理して書かれたといった印象だ。後書きで知ったが、「文章の書き方」といった内容の長いインタビューの過程で「それにしましょう」ということで出来たらしい。形式を変えて演習を付けたら文章講座の教科書にも使えそうだ。 このを私が知ったきっかけは、cakesに連載されている「文章

  • 不穏な中国の時代へ: 極東ブログ

    先日ニューヨークタイムズに、胡錦濤体制への批判と見てよいだろう温家宝の中国首相一族の資産リーク記事が上がった。また随分とえげつないことをするものだなと思った。胡錦濤・腹心の令計画の息子が女性二人を高級スポーツ車乗せて交通事故死した醜聞をネタに、令計画を中央弁公庁主任から降格した話も伝わってきた。政争の終盤に来て、これはだいぶ胡錦濤派が揺さぶられているな、と想像はしていた。が、中国共産党第十八回大会の映像の初っ端から江沢民(86)が現れ、その他ゾンビがゾロ並びの不穏な雲行きとなり、新体制の蓋が開くと想像以上にひどい顔ぶれだった。 不穏な事件を起こした薄熙来を江沢民派は長老ゾンビが庇うなか共青団が厳しく追究していたので共青団には勢いがあると見えていたものだ。ここまでひどいバックラッシュになるとは想像していなかった。これから不穏な中国の時代がやってくるだろうと観念した。 中国の指導部・政治局常務

  • ばか正直では首相は務まらない: 極東ブログ

    窮鼠を噛む。野田総理も追い詰められたら、戦中の大日帝国みたいに特攻隊突撃か。エコノミストが言うように(参照)、つまり、英語でいうところのカミカゼ(kamikaze)をやってしまった(参照)。 kam‧i‧ka‧ze [only before noun] 1 kamikaze pilot: a pilot who deliberately crashes his plane on enemy camps, ships etc knowing he will be killed 2 used to describe someone who is willing to take risks, without caring about their safety: kamikaze lorry drivers カミカゼ 1 カミカゼ飛行士:自殺になることを知りながら、敵陣や敵艦に入念に自分の飛行

  • 日本に家族なんてものはなかったし、結婚もなかったんですよ: 極東ブログ

    NHK大河ドラマ「平清盛」が面白い。が、これは現代の物語だなと思わせるのは、白河法皇の血脈と氏族の親子関係みたいな部分だ。血脈は所詮ファンタジーなのでどうもよいが、物語の、親子関係というか親子の愛情の描写を支える心情は実に近代人のそれであり、近世から現代の家族観を反映しているにすぎない。あの時代にそういう心情はなかっただろう。 物語なんだから、それで悪いというわけではない。古代・中世の親族構成というのは、なかなか現代人の感覚からはわからないものだ。昨日、近世日の家族の与太話を書いたが、これも機会かもしれないので補足しておこう。 村落の皆婚化が進んだのは江戸時代中期であった。なぜかという理由に、とりあえず生産力向上を挙げ、さらにその背景に統治の安定を挙げた。基的に江戸時代初期は統治が安定に向かう時代だといえるし、その理由も自明のようだが、踏み込むと考えさせらることがある。 昨日のエントリ

  • [書評]これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義(ウォルタ-・ル-ウィン): 極東ブログ

    強い通り雨が過ぎて晴天の空が現れたとき、私は小高い場所か、空を広げる場所を探す。太陽を一瞥してその反対の空を見上げる。運が良ければ、そこに虹がある。大空を渡す虹がきれいに見えているなら、円弧の外側に目を向け、もう一つの虹、薄い副虹を探す。虹はしばしば二重になっているのだ。主虹と副虹。そして、その二つの虹の色の順序が逆になっていることを確かめ、すこしうっとりとした気持ちになる。 なぜ、主虹と副虹と色の順序が違うのか? その前になぜ虹が現れるのだろうか。その説明は比較的簡単な物理学で説明できる。もし私の横に同じ虹を見ている人がいて、そのことに疑問を持つなら説明したい。なぜ? 私は虹が好きだし、その仕組みも好きだ。物理学が好きな少年だった。 そうした思いがそのまま書「これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義」(参照)にある。主虹と副虹もきちんと実験を含めて説明されている。そうだ、