平岡 近年のがんによる死亡率の上昇に伴い中年層にも広がりつつあるがん死を,国家問題として取り組んでゆかなければなりません。がんの治療法の進歩はそれなりに評価されてはいるのですが,幼い子供を残しての親のがんによる死亡などは限りなくゼロに近づけるべく最大限の努力を続けるべきです。 そこで,がんの早期診断法の頭に「超」がついた超早期診断法について考察してみたいと思います。 当然ながら「超早期」という接頭語がついたとしても条件として,簡便,安価,迅速,正確,安全などの諸条件を満たさなければなりません。最近一番話題となったのは,新聞(平成27年4月)にも大きく掲載された「早期がん,線虫が尿使いかぎ分け」の記事です。 週刊誌も追随してより詳しく報道しているようですが「腫瘍マーカーより高精度で費用も数百円の見通し」「大学と企業が組み実用化研究が進行中」と公表されています。現在,実用化のためのベンチャー企