30年ぶりに授業増。これは、今から2年以上前の2007年10月初旬に、各新聞紙面にてひっそりと報じられた記事の見出しである。そして今年度は小学校、来年度には中学校がそれぞれ、ゆとり教育からの完全転換する。 授業時間数大幅増 学習指導要領の改定作業を進めている中央教育審議会(以下、中教審)によると、道徳の扱いなど一部議論は残っているものの、各部会で授業時間や教科などについて大筋で合意した。現行の週5日制は維持する方針だが、1977年以来続いた授業時間数削減の流れ30年ぶりに転換し、批判の多かった「ゆとり教育」が部分修正されることになる。今後、どの教科をどの程度増やすのかなど具体的な内容を詰める。 その数週間後には、中教審・教育課程部会「審議のまとめ」案の要旨が発表された。今回改定の教育内容に関する改善事項では、(1)各教科で読み書きや表現力を持たせる言語活動(2)理数教育(3)伝統や文化