ブックマーク / book.asahi.com (8)

  • アニメの少年、女性が演じるのはなぜ? 「アニメと声優のメディア史」石田美紀さんインタビュー|好書好日

    文:安達麻里子 写真は石田美紀さん提供 石田美紀(いしだ・みのり)新潟大学経済科学部教授(視聴覚文化論) 1972年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。実写映画研究を経てアニメーション・メディアの研究を行う。著書に『密やかな教育――<やおい・ボーイズラブ>前史』(洛北出版)など。 きっかけは「銀河鉄道999」の鉄郎 子どもの頃に見た「機動戦士ガンダム」のキャラクター、マ・クベの冷気を含んだ独特な声がきっかけとなって、キャラクターの「声」を意識し始めたという石田さん。その後、「銀河鉄道999」の主人公、鉄郎の声を女性(野沢雅子さん)が演じていると知って衝撃を受け、それ以来、声優の声が持つ不可思議さに魅了され続けている。 「私は1972年生まれで、アニメを見て育ってきた世代。女性声優が少年キャラクターを演じている例は、最初は驚いたものの当にいっぱいあって、そういう環境に馴染

    アニメの少年、女性が演じるのはなぜ? 「アニメと声優のメディア史」石田美紀さんインタビュー|好書好日
    IkaMaru
    IkaMaru 2021/02/15
    BLや百合の創作でセクシャルマイノリティを知ったつもりになることが理解を阻害しているのでは、という議論に通じる話。多様に見えるそれらはマジョリティが咀嚼しやすいよう「加工」されている
  • 『人新世の「資本論」』斎藤幸平さんインタビュー マルクスを新解釈、「脱成長コミュニズム」は世界を救うか|好書好日

    文:篠原諄也 写真:斉藤順子 斎藤幸平(さいとう・こうへい)経済思想家 1987年生まれ。大阪市立大学大学院経済学研究科准教授。ベルリン・フンボルト大学哲学科博士課程修了。博士(哲学)。専門は経済思想、社会思想。 Karl Marx’s Ecosocialism:Capital,Nature,and the Unfinished Critique of Political Economy(邦訳『大洪水の前に』/堀之内出版)によって権威ある「ドイッチャー記念賞」を日人初歴代最年少で受賞。 近著『人新世の「資論」』(集英社新書)は6万部を超えるベストセラーに。 気候変動を日で論じる必要性を感じた ――人新世とはどういう時代でしょう? まだあまり一般的には使われていないので、難しそうなイメージを抱いてしまうかもしれません。地質学の概念なのですが、言わんとすることは単純です。人類の経済活動の

    『人新世の「資本論」』斎藤幸平さんインタビュー マルクスを新解釈、「脱成長コミュニズム」は世界を救うか|好書好日
    IkaMaru
    IkaMaru 2020/12/05
    マルクスにこだわらず現代の我々が勝手に共産主義をアップデートしたって構わないのでは、と少々疑問には思う。とはいえ、SDGsのような資本主義に優しいレベルの環境対策では先送りにもならないのは同意
  • 「三体」監修・立原透耶さんインタビュー 中国SF界に現れた、突然変異的なスペースオペラ|好書好日

    文:ハコオトコ 立原透耶(たちはら・とうや)作家・翻訳家 1969年生まれ。ファンタジーなど幅広い作品を執筆。「ひとり百物語」シリーズ(メディアファクトリー)など著作多数。華文SFの翻訳も長く手掛け、最近も中国語圏の作家の作品を翻訳した『時のきざはし 現代中華SF傑作選』(新紀元社)を出版。 戦後、ソ連の影響を受けた中国SF ――翻訳・監修に多くの人が携わった「三体」シリーズ邦訳版ですが、立原さんは主に和訳された文章と中国語の原書と乖離が無いか、固有名詞やルビのミスが無いかなどをチェックする「総監修」を担当しました。華文SFに造詣が深く、翻訳も長く手掛けてきた立原さんですが、まずは三体の背景にある中国SF事情、歴史を教えてください。 第二次世界大戦後、中国ではソ連のSFが最初に(大々的に)影響したと思います。同じ共産国として中国の目指す科学技術立国、「頑張ったらこんな良い未来があるんだよ

    「三体」監修・立原透耶さんインタビュー 中国SF界に現れた、突然変異的なスペースオペラ|好書好日
    IkaMaru
    IkaMaru 2020/07/13
    ポストヒューマン社会について大真面目に語る『ホモ・デウス』が売れたときと同じようなものを感じる。SFを咀嚼するには「SF体力」みたいなものが必要だと考えるのは的外れなのかもしれない
  • 朝日新聞「平成の30冊」を発表 1位「1Q84」 2位「わたしを離さないで」 3位「告白」|好書好日

    1位 『1Q84』(村上春樹、新潮社、2009年) 『1Q84』はBOOK1・2が平成21年、翌年BOOK3が刊行された。夜空に二つの月が浮かぶ「1Q84年」の世界で、10歳で離ればなれになった青豆と天吾が再会するまでの物語。カルト教団も描かれたことで、高い注目を集めた。毎日出版文化賞。21年の年間ベストセラー第1位(日販調べ)で、単行・文庫の累計部数は約860万部。 京都大教授の中西寛さんは「平成時代において最も注目を集めた文芸作品。野茂英雄が野球の世界で行ったように、日語文学の世界性を意識させた」と解説する。コラムニストの堀井憲一郎さんは「平成時代は『村上春樹の時代』でもあった。この書籍に対する期待度と売れ具合は尋常ではなかった。日常生活でふつうの人が小説を話題にできた最後の作品だったかもしれない」と評価した。文筆家の青木奈緒さんも「平成の日の世相を描いた、平成を代表する小説」と

    朝日新聞「平成の30冊」を発表 1位「1Q84」 2位「わたしを離さないで」 3位「告白」|好書好日
    IkaMaru
    IkaMaru 2019/03/07
    東浩紀を三浦瑠麗が推している。なんというか分かりやすいっすね
  • ガンダムにハマる夜 湊かなえ|好書好日

    年明けに新作が出せるかどうかという瀬戸際にもかかわらず、アニメにハマってしまいました。「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」です。 現在45歳。子どもの頃にガンダムシリーズを楽しむことができず、自分とは無縁の世界だと決め付けていたのですが、きっかけになったのは、MISIAの楽曲「オルフェンズの涙」です。 2015年に発売されたこの曲を、ある歌番組で聴き、感銘を受けました。オルフェンズとは孤児たちという意味で、アニメのエンディングテーマとして作られたと知り、この世界観を持つ物語にぜひ触れてみたいと思ったのです。 とはいえ、ガンダムか。そんな気持ちで、1期分・全9巻のDVDのうち、1巻だけ借りたのですが、1話目から、不遇な環境に生まれ育った少年たちの物語に引き込まれ、その日のうちに、残りをすべて借りに行きました。 DVDを入れ替えるごとに、罪悪感が込み上げてきます。こんなことをしている暇はな

    ガンダムにハマる夜 湊かなえ|好書好日
    IkaMaru
    IkaMaru 2018/11/02
    湊かなえ版オルフェンズ。多分アトラがすごくイヤな女になる
  • 「広がるミサンドリー」書評 男性は暴力的? 描き方問う|好書好日

    広がるミサンドリー ポピュラーカルチャー、メディアにおける男性差別 著者:ポール・ナサンソン 出版社:彩流社 ジャンル:社会・時事・政治・行政 広がるミサンドリー―ポピュラーカルチャー、メディアにおける男性差別 [著]ポール・ナサンソン、キャサリン・K・ヤング ミソジニーという言葉を聞いたことがないですか。日語でいえば、女性嫌悪または女性蔑視。そのカウンターパートに当たる概念がミサンドリー。男性嫌悪または男性蔑視だ。 〈ミソジニーは何十年も研究され、真剣に受け止められている。その一方でミサンドリーは何十年も無視されたり軽視されてきた〉と著者はいう。 過去の性差別はミソジニーの形をとってきたが、フェミニズムの成果として、文化における男性中心主義は1990年代までに大きく是正され、少なくとも今日、公の場での女性差別的な表現は許されない。 それに比べて男はどうだ。男性差別は是正されていないどこ

    「広がるミサンドリー」書評 男性は暴力的? 描き方問う|好書好日
    IkaMaru
    IkaMaru 2016/11/23
    どれも基本的に「男性によって」広められてきたイメージなのが根深い。ともあれ一読してみたい
  • コラム別に読む : 「南京事件」を調査せよ [著]清水潔 - 松岡瑛理 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    日中戦争時、日軍が中国で捕虜虐殺を行ったとされる「南京事件」。書は「あった/なかった」をめぐり、今なお激しく論争が続くこの事件を素材に放映されたドキュメンタリー番組の取材回顧録だ。 事件そのものに関心がなくても書は面白い。独自取材にもとづく「調査報道」を標榜する著者は戦中に書かれた日軍兵士の日記や編者への直接取材をもとに、事件に関する「事実」を積み重ねていく。当初中国に飛んだ折には、虐殺記念館の様子にうんざりし帰国した著者。しかし取材が進むにつれ、自身の中国に対する負の感情をも徐々に「発見」してゆく。「政治的」な「過去の」出来事と捉える限り、事件の話題は日常から敬遠され続けるだろう。書からは、歴史を「自分に関わる」「現在の」出来事として捉え直す視点を教えられる。

    コラム別に読む : 「南京事件」を調査せよ [著]清水潔 - 松岡瑛理 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
    IkaMaru
    IkaMaru 2016/09/23
    「事件」に対する彼のスタンスは現代のそれだろうと80年近く前だろうと変わらない。にも関わらず後者にだけは追求するなやめろやめろと言う人がいる
  • 「ミッキーはなぜ口笛を吹くのか」書評 黒板の絵が動く、驚く創造の歴史|好書好日

    ミッキーはなぜ口笛を吹くのか アニメーションの表現史 (新潮選書) 著者:細馬 宏通 出版社:新潮社 ジャンル:新書・選書・ブックレット ミッキーはなぜ口笛を吹くのか―アニメーションの表現史 [著]細馬宏通 「世界で最初のアニメーション映画は」と始まる書は「愉快な百面相」という3分の作品を紹介する。黒板にチョークで描かれる数々の顔が変化してゆく、と。 著者によれば、それは米国で当時流行していたヴォードヴィル芸から来ているのだという。つまり芸人たちは寄席で黒板を使って素早く似顔絵などを描き、ひとつの線をまたたく間に別の意味に変化させて観客を楽しませていた。 そのネタは「チョーク・トーク」、のちに「稲スケッチ」と呼ばれたのだそうだ。今でも我々は日で似たネタを見る。スケッチブックを使って笑いを作っていく手法だが、元は19世紀末から存在していたのである。いや、ケーシー高峰の芸を思い出せば「チ

    「ミッキーはなぜ口笛を吹くのか」書評 黒板の絵が動く、驚く創造の歴史|好書好日
    IkaMaru
    IkaMaru 2013/12/18
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