迷惑メール対策を強化したGmailの「メール送信者のガイドライン(Email sender guidelines)」が2024年2月1日に適用され、1カ月以上が経過した。現在では特に大きな問題は発生していないようだが、適用開始に向けて企業や組織は対応に追われた。 特に大変だったと思われるのは、大量のメールを送信する顧客を抱えるメール配信事業者だ。プレスリリースなどを見る限りでは、適用直前の2024年1月末にガイドラインへの対応が完了した事業者は多かった。 米Googleがガイドラインを発表したのは2023年10月3日(米国時間)であり、4カ月の猶予があった。にもかかわらず、なぜ対応がギリギリになったのか。業界大手2社への取材を基に、ガイドライン対応の舞台裏を探った。 送信ドメイン認証の全てに要対応 今回のガイドラインのポイントは、1日当たりのGmailアカウントへのメール送信数で要件が異な