「反中親露」で一致、という幸運 先の日米首脳会談をどう評価するか。首脳同士が異例の1.5ラウンド・ゴルフを通じて個人的な信頼関係を深め、それを土台に日米の結束が一段と強固になった。なにより、国際社会で日本の存在感はかつてなく高まった。これこそが歴史的な成果である。 今回の首脳会談は世界の注目を集めていた。トランプ大統領にとっては英国のメイ首相に続く会談だったが、安全保障と通商分野で懸案事項を抱えた東アジア・太平洋地域の首脳とは初の会談だった。政治的意味合いはメイ会談とは比較にならないほど重い。 これまで大統領は通商問題から安全保障、米中関係に至るまで「戦後世界秩序のリセット」を目指すような言動を繰り返していた(1月27日公開コラム、http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50817)。世界貿易機関(WTO)ルールを無視するかのような国境税導入話しかり、「中国