かつおの香り高い澄んだ色の一番だし。口に含むと、こんぶとかつおの濃いうま味がグッと迫ってくる。塩分を一切入れていないのに、この迫力は一体なんだろう。 先月、筆者は京都・祇園の老舗料亭「菊乃井」で上手なだしの取り方を取材した。その詳細は日経ビジネス9月15日号のCULTURE欄で紹介する予定だが「こんなに美味しいだしが世の中にあるのか」と感動するくらいの衝撃だった。 一番だしにはうま味成分、グルタミン酸とイノシン酸が含まれる。これらは脳内の快楽や幸福感に関係する「脳内報酬系」と呼ばれる部分を刺激することが明らかになっており、それが非常に高い満足感を導くメカニズムになっている。 「美味しいだしで作ったおみそ汁とごはん、焼き魚、のりがあれはちゃんとした朝食が出来上がるでしょ」。菊乃井主人の村田吉弘さんは力説する。 その時、ふと筆者の頭に「朝食はやっぱり和食?」という疑問が浮かんだ。そこで村田さん
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