4月12日に運行が始まる蒸気機関車「SL銀河」(花巻―釜石間90・2キロ)の報道陣向け試乗会が2日、岩手県のJR釜石線釜石―遠野間であった。 SLは宮沢賢治の代表作「銀河鉄道の夜」がモチーフ。4両編成の客車の外観には星座が描かれている。車内は深紅や茶の色を基調に、カラフルなステンドガラス、ランプがレトロな雰囲気を醸す。4人がけのボックスシートで、乗り合わせた人たちの会話も弾みそうだ。 午前11時、力強い汽笛とともに車体ががたんと揺れて、釜石駅を出発した。車窓を流れるばい煙。石炭のかおりがほのかにする。時速は45キロほどとゆっくりだ。ふと外に目をやると、沿線住民らが笑顔で手を振っていた。