衆議院で、臓器移植法改正案の審議が始まるようです。そして早ければ、短期で採決に移るとの報道がありました。提案されている改正案は、中山案(旧町野案→旧河野案→修正)、斉藤案(森岡杉本案→小児科学会案→修正)の2案です。 このうち、現在優勢である中山案は、実に、「脳死を一律に人の死とする」案としても読めるし、「脳死を一律に人の死としない」案としても読めるという、きわめて問題点の多い案です。その点を詳細に分析した論文を、倉持武さんが「現代文明学研究」から刊行されました。 > 倉持武「「脳死は一律に人の死」なのか?:臓器移植法改正「中山案」を解剖する」 衆議院での議論と並行しての論文刊行となりましたが、この問題にご関心のある方や、衆議院の議論と関係している方がおられましたら、ぜひご一読ください。また、関係する方々にぜひこの論文のことをお知らせください。 おそらく今回の衆議院での議論で、臓器移植法の
第165回臨時国会に、臓器移植法の二つの改定案が上程されている。脳死を一律に人の死の基準と定め、本人が臓器提供を拒否する意思を示していなければ、家族の同意だけで脳死後の提供を可能とするA案と、提供可能な年齢を15歳以上から12歳以上に引き下げる内容のB案だ。そうした中で十月初旬、愛媛県の宇和島徳州会病院の生体腎移植をめぐり、臓器売買の事実が明らかとなる事件が起こった。 今回の事件の問題性、改定法が抱える広範な社会的問題、現行法と改定案のポイント、脳死に関して秘匿されることの多い驚くべき医学的事実、脳還元主義がもたらした陥穽……などについて、科学史・生命倫理学が専門の小松美彦氏にお話をうかがった。(編集部)。
意見書等 Subject:2006-03-14 「臓器の移植に関する法律」の見直しに関する意見書 意見書全文(PDF形式・83KB) 2006年(平成18年)3月14日 日本弁護士連合会 本意見書について 臓器移植法を「改正」しようとする動きがあります。しかしながら、脳死診断後も長期に生存する患者の存在が明らかになり、脳死の定義や判定基準などには、見直しが必要ですし、この事実は、正しく市民に伝えられるべきです。日弁連に人権救済が申し立てられた3件の移植例については、脳死判定手続きに問題がありました。脳死臓器移植実施後の検証手続きやその情報公開は不十分です。救急医療体制の整備が必要不可欠です。脳死後の非主要臓器の移植や生体間移植についての法整備が必要です。同法は、脳死となる患者、移植を受ける患者ら多くの人の人権に直結する法律ですから、法施行状況の正しい検証と上記のような現行法
日本臓器移植ネットワークでは、臓器移植を題材とした「いのちの教育」の授業やキャリア教育(臓器移植コーディネーター)を目的とした学習など様々な方面から教育・学習を支援しています。 教材のご案内 道徳教材セット「つながるいのち」 中学生の道徳の授業を中心として小学校から高等学校まで幅広くご活用いただける教材セットです。 「臓器移植」を題材とした生命の尊重を中心にその他の教科(保健体育、社会、理科等)でもご活用いただけます。 道徳教材セット「つながるいのち」は、以下の3点で構成されています。 ①マンガを使用した映像[4分46秒]、②生徒用の冊子、③教師用手引書〔指導案を含む〕 ぜひ、各種授業にてご活用ください。
yomoyomo(技術者の端くれ、以下Y)と海坊主(医者の卵、以下海)の与太話。1999年4月3日電話にて。 Y:あの臓器移植の対談ね、あれ評判よかったよ。 海:へえーっ。そうなんだ。 Y:ていうかさ、「対談しか読まない」とぬかす友達もいるぐらいだから。さすがにそれ言われたときは、一体自分は何のために必死こいて文章書いてんだって死にたくなったけど。 海:ははは、で、どういう部分に評判がよかったの? Y:うん、メールくれた友人だけど、まず「前回との内容の差にビックリです」だってよ。 海:ぶははは。 Y:確かにな。その人はさ、一年近く前からドナーカード持ってて、脳死判定後は全ての臓器を提供します、という選択をしてるんだ。「はっきり言って、提供する意志のない人の気持ちがわからなかったんですが、 yomoyomo さんの意見を読んで、なるほどなぁと思いました」と書いてた。まあ、その人はある意味素直
yomoyomo(技術者の端くれ、以下Y)と海坊主(医者の卵、以下海)の与太話。1999年3月7日電話にて。 海:やっぱ鹿児島で行われた生体間臓器移植の話しかないだろ。 Y:よし、今回は真面目に行こうか。意見の相違が出るだろうけどな。まず医学生としての君の感想を聞かしてくれよ。 海:うーん・・・お前の意見を先に聞かせて。 Y:僕は、今回の移植が話題になる前から考えははっきりしててね。僕は臓器を提供しません、ということ。 海:それはお前がドナー、提供者になった場合でしょ? Y:そう、これは非常に身勝手な意見でね。自分がもし提供される側になれば、勿論早く誰か臓器提供してくれ、となるかもしれんのだから。 海:うーん、それは俺と似てるね。実は俺もそうなんだよ。提供したくないんだな。でも、自分が患者の側になったら生きたいだろうね。 Y:弱者になってみないと本当のところは分かんないだろう。 海:僕が思
臓器を摘出される側への想像力はないのでしょうか。 【主張】臓器移植法 改正案の早期成立を求む(Sankei Web 産経新聞) 移植を待つ患者やその家族ら計5団体12万人で構成する「臓器移植患者団体連絡会」が、臓器移植法の一日も早い改正を求め、8月下旬から10月初旬にかけ、福岡、大阪、名古屋、札幌、東京の各都市で順次、シンポジウムを開催する。開催を前に代表幹事の大久保通方氏は「改正案を一度も審議せずに放りっぱなしにしてきた国会の責任は重い」と訴える。 その通りである。継続審議扱いの改正案を秋の国会できちんと審議し、早期に成立させるべきだ。 この産経の社説,「脳死」段階で臓器を摘出されることとなる患者やその家族の立場への配慮が全く見られません。 「脳死」状態での移植については,そもそも認めるべきか否かを含め,日弁連が何度も指摘するように(直近の意見書はこちら(PDF),意見書作成の背景事情は
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