タイトルは「アマハラ」。2010年上演「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」を再構成した作品だ。日本とアジアの国々をつなぐ“海の道“を辿った人々の姿が、史実を織り交ぜながら描かれる。上演会場は主宰・松本雄吉が20年以上前に知人から紹介され、「いつかここで維新派の公演をやりたい」と願ったという奈良・平城宮跡。松本は生前、「その場所の一点に立つだけで、その四方に展開する地理が歴史を呼び起こしてくれるところ、まさに身体に空間の広がりと時間の深遠を強く認識させる場所、それが平城宮跡だと思います」とコメントしていた。 維新派は上演にあたり劇場プランや演出、台本を改訂。2017年には海外公演も予定している。なおこのたび、本作が維新派の最終公演となることもあわせて発表された。 本公演は日本・中国・韓国の3カ国が文化プログラムを通して交流を深める国家プロジェクト「東アジア文化都市」の一環。奈良県内で開催さ