「同じ施設で育った“妹たち”に、振り袖を着せてあげたくて」児童養護施設出身者へ成人式の前撮りをプレゼントするACHA project山本昌子さん 入学式・卒業式や、結婚式など、人生の節目では、思い出をかたちに残している人は多いのではないでしょうか。 昔撮った写真は、見返すたびにそのときの風景や思い出を鮮明に思い出すことができます。 私の中で最も大きかった出来事は、「成人式」でした。母と一緒に選んだ振袖を着て笑う前撮り写真を見ると、祝福の言葉をかけてくれた家族の優しい眼差しを思い出します。20歳という節目で撮った写真は私にとって、今後将来に悩んだときに振り返る、ターニングポイントのようなものです。 しかし、「成人式の前撮り写真」は、誰にとっても当たり前のものではありません。 例えば、18歳で児童養護施設を退所した人の中には、振袖代から、着付け・ヘアメイク、撮影代などにかかる費用が安いとは言い