フィギュアスケートのグランプリ(GP)試合後、羽生結弦(はにゅう・ゆづる)は両手をほおに当て、口を丸く開けて驚いた表情を見せた。今季、国際大会では一度も決めていない4回転ジャンプをクリーンに降りられたことに驚いたのかと思いきや、「(最後の)サルコウでミスをしたので、びっくりした」。だが、終盤の3回転サルコウで左手をついた以外は完璧な素晴らしい演技だった。初のGPファイナルを終え、「自分の中ではちょっとだけ、海外で認められた自信がある。過信をせずに、全日本(選手権)に臨みたい」。大会直前に17歳になったばかりのホープは、大きな収穫を得た。