サスキア・サッセン氏 米コロンビア大学教授(社会学) 1949年、オランダ生まれ。幼少期をアルゼンチンで過ごす。フランス、イタリア、アルゼンチンの大学で哲学や政治学を学んだ後、米インディアナ州ノートルダム大学で社会学・経済学を学び、修士・博士号を取得。コロンビア大学教授、シカゴ大学教授などを経て現職。「都市社会学」の先駆者で、91年に著した『グローバル・シティ』(筑摩書房)は約20言語に翻訳されて注目を集めた。「グローバル・シティ」はサッセン氏の造語 (写真:常盤 武彦) ── スマートシティの建設が世界各地で進んでいますが、そうした動きをどう見ていますか? サスキア・サッセン 2つの要素に分解して眺める必要があります。 1つは、全く新しい都市をゼロからつくる試みとしての見方です。米シスコ・システムズや米大手不動産投資・開発企業のゲール・インターナショナルが韓国で取り組んでいるプロジェクト