アニメ作品の増加に伴い、声優にとっての“代表作”が増えている昨今。アニメ声優とそのキャラクターを同一視することに関して賛否両論が巻き起こっている。いわゆる「キャラ=声優思考問題」や「同一視問題」と呼ばれるこの問題は、キャラクターと声優を重ね合わせて楽しむファンがいる一方で、そのような同一視に違和感を覚える人もいるという、複雑な様相を呈している。 例えば、人気漫画を原作とするドラマで主人公を演じる俳優を考えてみよう。仮にそのドラマが大ヒットし、俳優の演技が高く評価されたとしても、俳優自身が漫画の主人公そのものになることはできない。あくまでも俳優は原作を解釈し、自身の演技力で主人公を表現しているのであって、ドラマの放送終了後も俳優を主人公本人として扱い続けることには違和感がある。 そして本来、アニメも同様の性質を持っている。アニメは原作者、監督、声優、脚本家など、様々な人々の創造性が融合した複

