シャープの苦境が連日伝えられている。苦渋の決断だったはずの台湾ODM大手の鴻海精密工業との提携交渉もはかどっていない。本社などほとんどの事業所に根抵当権が設定されるなど、概ね銀行管理下に入ったような状況といえる。 苦しいのはシャープだけではない。パナソニックやソニーも大規模なリストラ策が報じられている。NECも7月末には株価が96円を記録し、見通しは厳しさを増している。 こうしたメーカーが苦境に陥ることは、通信・放送業界で仕事をしている私自身の仕事にも影響が出る。しかしそれ以上に一消費者として、残念という思いが強い。何しろコンシューマーエレクトロニクスというくらいで、最終消費者に与える影響は大きい。 市場の急変にあまりにも鈍感だった なぜこんなことになってしまったのだろうか。 各社個別の事情もあろうし、安易に結論を出すべきではないだろう。ただ、今の状況を見て思い出すのは、2年ほど前に国内メ