スティーブ・ジョブズ亡き後、彼のカリスマを継ぐ経営者として期待されている人物が何人かいますが、ジェフ・ベゾスもその一人と言えるでしょう。言わずと知れたアマゾンの創業者で、最近は電子書籍プラットフォーム「キンドル」を巡って動向が注目されています。これまではジョブズのような研究本は出版されていませんでしたが(ジョブズの扱いの方が例外なのでしょうが)、ついに本格的な「ベゾス本」が登場しました。それが『ワンクリック―ジェフ・ベゾス率いるAmazonの隆盛』です。 本書はベゾスの生い立ちからアマゾンの立ち上げ、その躍進と低迷、そしてキンドルやクラウドサービスといった近年の成功までを時系列で解説しながら、彼の性格や経営スタイル、アマゾンという企業がビジネス界にもたらした影響などについて考察が行われています。正直、生い立ちからアマゾンを立ち上げる前までの経歴について詳しい解説を読むのは初めてで、意外な話