僕がオオカミ再導入を支持しないわけ - ならなしとり オオカミ再導入と聞けばマングース導入の失敗を思い起こす人がたくさんいるだろう。外来種の安易な導入の結果、生態系が脅かされている状況は日本にもあるし、特にオーストラリアはそうした失敗例で満ちている。 しかし、オオカミとマングースは生態系におけるキーストーン種かどうかという点で決定的に違っている。 「また生物学者が安易に外来種を特定種の駆除のために持ち込もうとしている」 という見方はこの場合は完全に的外れである。 生態系の多様性の維持において、最上位捕食者が果たしている役割が致命的に重要であるというHSS仮説は数多くの実態と実例(イエローストーンへのオオカミ再導入など)を通して事実であると証明されてきた。沖縄におけるマングースやオーストラリアにおけるケイントードは最上位捕食者ではないが、オオカミはそうなのである。 一番著名な例として知られて