譜面台に立てかけられた「自由の声」の手書き歌詞カード。焼け焦げた穴の開いた上着。血のついたシャツ。拡声器。割れたメガネ… ビデオクリップの冒頭に映し出されるのは、今年一月から二月にかけてタハリール広場で繰り広げられた激しい攻防戦を偲ばせるアイテムの数々だ(少しわざとらしい感じもするが…)。 ムバラク退陣の直前に「自由の声」を発表したアミール・イード率いるロックバンド「カイロキー」は、その後「革命の英雄」としてあっちこっちのロックフェスやライブコンサートに引っ張りだこ。それまでインディーズで活動していた彼らが一躍エジプトを代表するミュージシャンとして、海外のメディアにまでも登場するようになった。 そうやって人気者になっていくカイロキーの活動をフェースブックなんかを通じて僕もこっそりウォチしていたのだが、革命も一段落したことだし、彼らも今度は国民統合のシンボルとして流行歌を量産していくのだろう
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