台湾の蔡英文総統が2021年8月10日発売の月刊誌「文芸春秋」9月号のインタビューで、日本からの新型コロナウイルスワクチンの提供に改めて感謝した。 中国の脅威についても多く言及。話題は、中国が新型コロナをめぐる偽情報(いわゆる「フェイクニュース」)を流して社会の分断を図っている疑いにも及んだ。蔡氏によると、偽情報の流布は「ある程度阻止」できているという。それはなぜなのか。 ワクチン初便到着直後に「偽情報」多発 蔡氏はインタビューで、偽情報などの「政治工作」への対応策に触れた。インタビューでは、聞き手が「日本寄贈のワクチンで死者が急増している」と1例を挙げただけだったが、それ以外にもワクチンをめぐる偽情報は流された。とりわけ多かったのが、日本からのアストラゼネカ製ワクチンの初便が到着した直後だ。 初便の到着は6月4日。その2日後の6月6日には、アストラゼネカ製のワクチンの容器の写真つきで 「