【研究開発の背景と目的】 核融合の実現に向けた研究開発として、核融合炉で発生しうる1kgあたり数百億から数千億ベクレルのトリチウムを含む水の減容・濃縮技術の開発は重要な課題です。水素の同位体であり放射性のトリチウムを燃料として大量に使用する核融合プラントでは、炉内でリチウムと中性子の反応を利用してトリチウムが生産されます。そのトリチウムの一部は高温の金属を介して冷却水に混入しトリチウム水となります。また環境中へのトリチウム放出を抑制する目的のために、炉内機器を保守補修する施設内の雰囲気内のトリチウムは酸化反応器にて酸化処理し、トリチウム水にしたのちに水分吸着剤等で回収・除去を行う雰囲気トリチウム除去系を設けます。貴重な資源であるトリチウムを燃料として再循環させるために、核融合プラントでは回収したトリチウム水を濃縮し、ガス形に再変換するトリチウム回収システムを設けます。 具体的には回収したト