出ました。大屋雄裕「何のために選ぶか:選挙の制度と思想(特集:選挙制度を考える)」『Voters』no. 11、(財)明るい選挙推進協会、2012/12、pp. 4-5. 選挙のために刊行スケジュールが早まって校正締切が前倒しになるという事態に自分が巻き込まれるとは思わなかったなあ。 その選挙の話。選挙公報程度は見ているのですが一番楽しかったのは日本共産党の候補者のもので、「政党が離合集散のなか1世紀近い歴史に試された党」とか自慢しているのだが伝統を誇る革新政党ってなんだ。科学的社会主義(理性的・科学的にぼくたちの言っていることは正しいんだよ)なんだからバーク流の時効理論(人間理性には限界があるので歴史の試練に耐えて生き残ったものを正しいと思うしかないよ)とか掲げてちゃダメだろう。 まあ革新陣営の伝統芸能化というか、守旧を掲げる「革新」と変革を呼号する「保守」という日本政治のねじれ現象を体