というテーマを巡って、デビッド・ベックワースとArpit Guptaというブロガーが論争している。 ベックワースが1/6エントリの(1)でこれまでのまとめを行っているが、彼の主張は、基本的に、ここの最後で紹介したようなカバレロ=デロング=Stephen Williamsonの見方と同じく、安全資産への超過需要ないし供給不足が生じていることが今の問題、というものである*1。 安全資産の不足が問題になる理由についてベックワースは、12/19エントリで以下の2つを挙げている。 トリプルA債はレポ取引の担保となるが、Gary Gorton*2はレポ取引がシャドウバンキングシステムでは預金口座と等価であることを示した。従って金融危機に伴う格下げによるトリプルA債の消失は、貨幣の消失と同等の効果をもたらす*3。 トリフィンのジレンマと同様のことが生じる。ここでトリフィンのジレンマとは、基軸通貨を有する