大西洋・地中海産クロマグロの国際的な商取引が全面禁止になる恐れが出てきたことを受けて、流通業界や外食業界に困惑の声が広がっている。流通業界の関係者は「今後の推移を見守りながらどんな影響が出るか、代替策はあるのかなど検討せざるを得ない」と話す。10日以降、本格的な情報収集を始めるという。 「国内などに約2年分の備蓄がある。すぐ品不足になる状況ではない」。主に大西洋産のクロマグロを使うというすしチェーン「すしざんまい」を展開する喜代村(東京都中央区)は、こう説明する。ただ、今後クロマグロの価格急騰が予想されるだけに現在、大トロ1個あたり418円で提供している現在価格について「値上げを考えざるを得ない」と表情を曇らせる。仮にクロマグロの価格が上がれば、クロマグロより価格の安いバチマグロやキハダマグロなどにも「値上げが波及する」(流通業界の別の関係者)恐れもあるという。 かつてクロマグロの扱いは高